2026年(令和8年)7月31日、千葉県弁護士会は、弁護士法第56条に基づき、下記会員を懲戒しましたので、お知らせいたします。
1 処分を受けた弁護士 氏 名 大友 道明
事務所 千葉県千葉市中央区本千葉町4−14 内海ビル2階
大友法律事務所
登録番号 23423
2 処分の内容 業務停止1年
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、2022年12月16日頃、自己のホームページの国際ロマンス詐欺等各種詐欺の被害回復に関するインターネット上での広告において、①「当事務所でダメなら諦めてください」②「他社は着手金を払うまで何も動きません。」③『ご依頼者様の声』として3件の架空の具体的事例を表示してその3件がそれぞれに実際の依頼人であるかのような人物の後ろ姿」④「金融庁」「消費者庁」等の4団体の公的機関の名称とロゴマークを掲載した
(2)被懲戒者は、2023年4月20日頃、被懲戒者のインターネット広告を見て投資詐欺等を得意とする事務所と信頼し、LINEメッセージで相談(90万円の商品購入詐欺被害)を行った懲戒請求者Aに対し、LINEメッセージで「緊急性が非常に高い」「お金を取り戻すためには法的手段を多角的に利用し、迅速に行動する必要がある」との回答をし、更に、事務職員をして「こちらも強気で交渉する」等と言わせ、委任契約を締結させたが、その際、本件詐欺被害回復の可能性、困難性について具体的な説明を行わなかった
(3)被懲戒者は、2022年9月頃、元弁護士Bより詐欺被害者の返金請求事件の救済を持ちかけられて、Bの助言により国際ロマンス詐欺等各種詐欺の被害回復に関するホームページを作成してインターネット上で広く宣伝広告を行い、事務員を数名採用し、事務員が定型的画一的な説明による相談を行い、契約を締結し、その後は事務員が事務手続を実施するというスキームを構築した上で、2023年3月頃、自身のホームページから相談を申し込んだ投資詐欺の被害者C、2023年5月頃にLINEで相談を申し込んだ投資詐欺の被害者D及び2023年6月頃に同ホームページに表示されていたフリーダイヤルから相談を申し込んだ被害者Eに対し、それぞれ事務員やLINEなどを通じ、早急に被懲戒者に依頼をして法的対応を行えば、被害金を回復できるかのような説明を行い、上記スキームに基づき被害者の送金先口座の調査・凍結と分配金請求、口座名義人との返還交渉として委任契約を締結したが、その際、各事案の個別具体的な特性を考慮せずに同一内容で各依頼者と返還交渉を受任し、本件各詐欺被害の回復の可能性、困難性について具体的な見通しの説明を行わなかった。
(4)被懲戒者は、前記C、D及びEから事件を受任するにあたり、弁護士費用の説明を行わず、それぞれの事務員が各依頼者に請求をし、弁護士費用を受領することについて具体的に把握をせず、かつ、それぞれの事案を把握しなかった
(5)被懲戒者は、弁護士でない上記事務員らが、
①詐欺被害に関する助言・指導、弁護士への依頼後の具体的な業務内容に関する説明、
②被害回復の可能性等依頼事件の説明、
③弁護士費用の説明、
④委任契約書の作成の説明、手続きの実施及び⑤依頼後の事件処理や進捗状況の説明を行い、かつこれについて2022年10月から2023年8月までの間に、約2000人の依頼者の事件を受任し、弁護士費用として約3億3000万円を受領していたことから、少なくとも弁護士法72条に違反すると疑うに足りる相当な理由のある者であるにも拘わらず、上記事務員に前記C、D及びEの事件について、①乃至⑤の行為を行わせ、これらの事務員を利用しまたは自己の名義を利用させた
(6)被懲戒者の上記(1)の行為のうち①及び②は、広告の受け手に他の法律事務所よりも優位であるかのような印象を与え、過度の期待を抱かせる内容であり、③は事実に合致しない内容であり、④は著作権法違反の疑いがあり広告の受け手にこれらの組織と被懲戒者がなんらかの協力関係にあるような印象を与える内容であり、日弁連広告規程第3条第2号、第3号及び第6号に該当して弁護士職務基本規程第9条に、(2)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項及び同第19条に、(3)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項及び同第3項に、(4)の行為は弁護士職務基本規程第29条第1項及び同第19条に、(5)の行為は弁護士職務基本規程第11条にそれぞれ違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
よって、当会は、業務停止1年の処分とした。
4 処分の効力が生じた日
2026年(令和8年)7月31日
5 依頼者の方へ
今回の懲戒処分に関するQ&Aを作成しましたので、こちらをご覧ください。
報道

千葉県弁護士会HPに懲戒委員会に事案の審査を求める議決が公表されました。この後に懲戒委員会で処分が決まります。(戒告、業務停止、退会命令、除名処分)
懲戒手続に付されたことの公表に関する会規第2条1項1号及び2号に基づく公表
令和5年8月30日 千葉県弁護士会
当会は、下記会員について、 当会綱紀委員会において、 懲戒委員会に事案の審査を求 めることを相当とするとの議決を行ったので、懲戒手続に付されたことの公表に関する 会規第2条1項1号及び2号に基づき、 本日、下記のとおり公表する。
記
1 懲戒相当の議決の対象となった会員(以下「対象会員」という。)
氏 名 大友 道明 (75歳) おおとも みちあき
登録番号 23423
事務所
千葉県千葉市中央区本千葉町4-14 内海ビル2階
大友法律事務所
2 懲戒相当議決の理由の要旨
(1)認定した事実
ア 対象会員は、令和4年10月初めころ、自己の法律事務所の広告をネット上 に掲出した。 そのトップページには、 「大友法律事務所、投資詐欺に返金に強い弁護士事務所です、FX・SNS・マッチングアプリ詐欺、国際ロマンス詐欺、株投資・仮想通貨詐欺」と表示され、 さらに、 以下のような表示も掲げていた(原文のまま)
1 「特定調査、 残高調査最短15分、 他事務所平均7日」
2 「大友法律事務所、当事務所で駄目なら諦め下さい!!」
3 「他社は着手金を支払うまで何も動きません」
4 「ご準備いただくものはございません。 すべてお任せ頂ければ丸っと解決い たします」
5「大友法律事務所は全国から詐欺被害を撲滅いたします」
イ また、 対象会員は、 インターネット広告上に、「金融庁」 「消費者庁」「警察庁」 「国民生活センター」の名称とロゴマークを掲載し、「中小企業の活性化を 目指すメディくる社、 ネットニュースなど口コミ、評価も好評な大友道明弁護士と業務提携しました」との文言も掲示していた。
(2) 判断
以下のとおり、 対象会員の行為は、弁護士職務基本規程第9条に違反し、弁護士 法第56条の弁護士の品位を失うべき非行に当たり、懲戒委員会に事案の審査を求 めることを相当と判断する。
不当景品類及び不当表示防止法第5条第1号に違反する可能性
対象会員の広告のうち「大友法律事務所、当事務所で駄目なら諦め下さい」と の表示は、他社の商品・サービスよりも著しく優良であると示す表示であって不 当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれ があると認められるものの標示をしてはならないとする不当景品類及び不当表 示防止法第5条第1号に違反する可能性がある。
2 弁護士の業務広告に関する規程第3条第3号の 「誇大又は過度な期待を抱かせる広告」に該当
対象会員の広告のうち「残高調査最短15分、 他事務所平均7日」 や 「ご準備 いただくものはございません。 すべてお任せ頂ければ丸っと解決いたします」と の表示及び消費者庁や金融庁等とともにロゴマークや 「提携」という文言を記載 しているなどの広告内容は、 実際にはロマンス詐欺、投資詐欺等の被害回復が極 めて困難であるとの実態に鑑みれば、弁護士の業務広告に関する規程第3条第3 号が禁止する 「誇大又は過度な期待を抱かせる広告 に該当する。
3) 弁護士職務基本規程第9条で禁止する 「虚偽又は誤導にわたる情報の提供」 「品位を損なう広告または宣伝」に該当
対象会員の広告のうち「丸っと解決いたします」という表示は、弁護士職務基 本規程第9条第1項が禁止する 「虚偽又は誘導にわたる情報の提供」「品位を 損なう広告または宣伝」 に該当する。
なお、 対象会員には、綱紀委員会の調査期日において本件広告を行った事実を率直に認めていること、 対象会員が受任した案件ではある程度の詐欺被害の回復の実 例も存在したことは否定できないこと、 弁護士会からの改善勧告や削除命令を受け て一応反省の意を表し、令和5年4月8日までに当該ホームページの問題となった 広告文言を訂正削除していることなどの事情が認められる。 しかしながら、 対象会員の行ったインターネット広告は、 深刻な詐欺被害で苦境にある被害者の不安定な 心理に付け込み二次被害発生の可能性を生じさせる等、 その影響の大きさに照らせば、 本件の重大性を軽視することはできず、本件を不問に付することは相当ではない。
3 議決をした日 令和5年6月19日
