書記官、呼び出し状偽造、札幌地裁で開廷の裁判、幻に!
10月13日 北海道の新聞
札幌地裁の民事訴訟で今年7月「幻の裁判」が開かれていたことが12日分かった。口頭弁論で原告側
被告側双方が主張して裁判官も審理を進めたが実は書類の紛失を隠そうとした同地裁の30代の男性書記官
が偽の呼び出し状を送るなどして勝手に開廷したことが約1か月後に発覚し同地裁の弁論を無効とした。
この訴訟は今年1月下旬、当時の裁判官が札幌簡裁へ移送する決定をしたが同地裁によると書記官は
決定書を受け取った後に紛失した。その後後任の裁判官が着任した4月上旬、書記官は地裁のシステムから
移送のデータを削除したため移送の事実は誰も知らなかったという
書記官は7月に第1回口頭弁論が開かれるという虚偽の内容の呼び出し状を作成し6月下旬に被告側へ
送り、原告側にも電話で連絡した。そこで異常に気付いた裁判官が書記官に指摘したが「ミスだった」など弁明したため裁判官は呼び出し状の期日に問い合わせて口頭弁論を行った。
裁判には原告側代理人が出廷し被告側は期日までに答弁書を提出した。
問題が発覚したのは8月下旬だった。提訴から時間がたっている裁判を調べていた上司の書記官が
この裁判を不審に思いシステムを調べたところ移送決定記録の削除が判明した。
地裁では6月と12月の年2回裁判記録とシステムデータの食い違いを調べる調査をしていたが削除履歴
は調査項目になく今年6月の調査ではデータの削除を見抜けなかったという書記官はこうしたチェック体制の
甘さをついたとみられ同地裁はチェックの強化について検討するという。
同地裁は原告側、被告側双方に謝罪し12日書記官を戒告の懲戒処分とした書記官は紛失がばれないように
偽造したことを認め同日辞職した。
この問題で書記官は自身の名前と偽造の口頭弁論日を記載した呼び出し状を作り送付していたが
「明確に犯罪性は認められない」などとして公文書偽造などの容疑で告発はしないという同地検の佐久間邦夫所長は「適正迅速に職務を遂行するべき裁判所職員としてあるまじき行為。再発防止に努めたい」とコメント
している
北海道の会員から送っていただきました。地元の事件ですので詳しく記事になっています
弁護士が事件放置して裁判所の受付印を偽造して依頼人に渡すことはたまにあります。
弁護士の場合は処分は刑事事件になったものもありますが戒告程度で終わる場合もあります。
この書記官も悪意があったとは思いませんが対応が悪かったようです。
戒告処分を受けて辞職するのはやむお負えないかもしれません。
弁護士ならどこ吹くで風で知らん顔して弁護士業を続けるのですが
同じ戒告処分でも対応に差がでますね
弁護士も検事も裁判官も信用できない
今、信頼できるのは裁判所の書記官だけだったのですが・・・・・