弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています。「日弁連広報誌・自由と正義」2015年2月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・佐賀県弁護士会・福田大志弁護士の懲戒処分の要旨
過払い金請求事件を依頼者の承諾もなく金額も支払時期も弁護士に一任するという委任契約をした。いくら過払いがあるのか。いくら返すのか、報酬は?委任状にはなにも書かれていない。弁護士に全て一任する。そんなおかしな法律事務所はありません。そんな委任状を取るとしたら過払い請求専門のNPO法人です。佐賀県弁護士会は非弁提携を疑いもしなかったのでしょうか
2010年1月から2013年12月の4年間で2800件を超える債務整理事件処理をした。つまり1年間で700件の事件処理をしたのです。
この弁護士さんの事務所は2人の弁護士です。1年365日 正月も盆も土日も依頼があったとして年間700件。それを2人で4年間も続けたという勘定になります。不眠不休ではないでしょうか
九州の佐賀県武雄市という人口5万人の小都市です。温泉と競輪ののどかな街です。1年700件の事件依頼はあるのでしょうか。
この法律事務所には事件をあっ旋する提携先があったのではないかということです?
>和解する都度、事前に依頼者の個別的了解を得る必要はない旨
懲戒処分の要旨にありますが、これは1人ずつ過払い金返還交渉をしたのではなく例えば10人ほどまとめて、仮に10人で総額1000万円の過払い金があるが、まとめて和解は全員60%でどうだという交渉ではなかったのでしょうか。これは私の想像ですが、こういう方法でないと4年で2800件は無理では
ないでしょうか和解内容について知らされなかったということならいくら過払い金があったのか、いくらの報酬を取ったのかは分かりません。
懲 戒 処 分 の 公 告
佐賀県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1処分を受けた弁護士
氏 名 福田大志
登録番号 34065
事務所 佐賀県武雄市武雄町大字武雄5650
西九州総合法律事務所
2 処分の内容 戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2010年7月14日懲戒請求者から過払金返還請求事件を受任した際、和解金額、支払時期等は弁護士の判断に一任するものとし、和解する都度、事前に依頼者の個別的了解を得る必要はない旨及び委任契約の内容、処理結果等を弁護士会その他の第三者に開示することを一切禁止する旨の条項を含んだ同意書に署名捺印させ、その後、過払い金の回収について懲戒請求者の了解を得ることなく和解した。
(2)被懲戒者は2010年1月から2013年12月までの間、2800名を超える依頼者からそれぞれ債務整理事件を受任した際、受任の条件として一律に上記条項を含んだ同意書に署名捺印させ、これに基づいて事件を処理した。
(3)被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第36条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分の効力を生じた年月日 2014年10月31日 2015年2月1日 日本弁護士連合会
佐賀県弁護士会、弁護士を戒告処分 http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/1223802014年11月06日 09時50分
佐賀県弁護士会は5日、消費者金融への過払い金返還請求で、依頼者から解決を一任する同意を取り付けていたのは職務規定違反として、同会所属の福田大志弁護士(35)=西九州総合法律事務所(武雄市)=を戒告の懲戒処分にしたと発表した。10月31日付。
弁護士職務基本規定では、依頼者と協議しながら事件処理に当たることが定められている。同会によると、福田弁護士は2010年7月、過払い金返還請求を依頼した男性と「和解金額などの判断は一任し、事前に個別了解を得る必要はない」などの条項を設けた同意書を交わしていた。
知らないうちに勝手に和解させられたとして、男性から13年に苦情が寄せられ、同会が内部調査したところ、福田弁護士は10~13年の4年間に依頼者から同様の同意書を取り付けたケースが2800件以上あったことが判明。さらに、一任する条項の存在を外部に漏らすことを禁じる同意も取っていた。
同会は依頼者の利益より事務処理の効率化を優先させたと判断した。牟田清敬会長は「弁護士の品位を失わせる行為であり、県民におわびしたい」とした。 福田弁護士は「異議を申し立てるか検討している。同意は依頼者が選択することであり、問題と思っていなかったが、指摘を受けて1年ほど前から条項を省いている」と話した。
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