職務上請求不正使用弁護士に懲戒請求

弁護士の弁明が見事な件  ①
弁護士は職務上請求用紙を使用して、戸籍謄本、住民票、などを取得することができます。職務上請求ですから必ず依頼者がいなければなりません。依頼者がいない場合は利用できません。
請求用紙には利用目的なども正しく書かなければなりません。戸籍を交付する役所は弁護士が申請をしてきたのだから疑う事なく交付します。
不正使用の疑いのある弁護士に対し懲戒請求を申し立てました

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「損害賠償請求事件の訴訟準備のため」

この用紙が利用されたのが約3年前、裁判も起されていないので
弁護士に対し懲戒請求を申立てたところ、弁護士から回答がありました。

「依頼人はいない。対象弁護士自身があなたを訴えたかった、民事ではなく刑事告訴をしたかったのだ。という内容

ここで、不正使用が明らかになりました。
依頼者がいない自己使用、損害賠償ではなく刑事告訴のために戸籍謄本が必要だという弁明?。自己使用と申請書に虚偽の記載をしたと対象弁護士が自白をしたので、懲戒審査を終えて下さいと申立て(相当期間異議₎日弁連で認められました。その後、また対象弁護士から弁明書が懲戒請求者に届きました。1回目の弁明で依頼人がいないという事は職務上請求の不正使用になると思ったのでしょう。(自己使用は職務ではないので職務上請求用紙は使えません)

以下の弁明がなされました。

個人である○○○○(対象弁護士)から弁護士である対象弁護士が懲戒請求者に対する損害賠償請求訴訟及び刑事事件を受けて行ったということができる。
そうなれば本件の対象弁護士による戸籍の取得は代理業務に基づくということになり戸籍法第10条の2、第4項の形式面での違反はないというべきである。

なるほど!

戸籍法

第10条の2
  1. 前条第1項に規定する者以外の者は、次の各号に掲げる場合に限り、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、それぞれ当該各号に定める事項を明らかにしてこれをしなければならない。
    一 自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行するために戸籍の記載事項を確認する必要がある場合 権利又は義務の発生原因及び内容並びに当該権利を行使し、又は当該義務を履行するために戸籍の記載事項の確認を必要とする理由
    二 国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある場合 戸籍謄本等を提出すべき国又は地方公共団体の機関及び当該機関への提出を必要とする理由
    三 前二号に掲げる場合のほか、戸籍の記載事項を利用する正当な理由がある場合 戸籍の記載事項の利用の目的及び方法並びにその利用を必要とする事由
  2. 前項の規定にかかわらず、国又は地方公共団体の機関は、法令の定める事務を遂行するために必要がある場合には、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求の任に当たる権限を有する職員は、その官職、当該事務の種類及び根拠となる法令の条項並びに戸籍の記載事項の利用の目的を明らかにしてこれをしなければならない。
  3. 第1項の規定にかかわらず、弁護士(弁護士法人を含む。次項において同じ。)、司法書士(司法書士法 人を含む。次項において同じ。)、土地家屋調査士(土地家屋調査士法 人を含む。次項において同じ。)、税理士(税理士法人を含む。次項において同じ。)、社会保険労務士(社会保険労務士法 人を含む。次項において同じ。)、弁理士(特許業務法人を含む。次項において同じ。)、海事代理士又は行政書士(行政書士法 人を含む。)は、受任している事件又は事務に関する業務を遂行するために必要がある場合には、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、その有する資格、当該業務の種類、当該事件又は事務の依頼者の氏名又は名称及び当該依頼者についての第一項各号に定める事項を明らかにしてこれをしなければならない。

4 第1項及び前項の規定にかかわらず、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士又は弁理士は、受任している事件について次に掲げる業務を遂行するために必要がある場合には、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、その有する資格、当該事件の種類、その業務として代理し又は代理しようとする手続及び戸籍の記載事項の利用の目的を明らかにしてこれをしなければならない。

一 弁護士にあつては、裁判手続又は裁判外における民事上若しくは行政上の紛争処理の手続についての代理業務(弁護士法人については弁護士法 (昭和24年法律第205号)第30条の6第1項 各号に規定する代理業務を除く。)