士の懲戒処分を公開しています

「日弁連広報誌・自由と正義」201712月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・東京弁護士会・保田行雄弁護士の懲戒処分の要旨

処分理由・双方代理、利益相反行為
【双方代理 懲戒処分例】
懲 戒 処 分 の 公 告
東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
1 処分を受けた弁護士氏名 保田行雄 登録番号  17663
事務所 東京都文京区大塚5            
新大塚いずみ法律事務所        
2 処分の内容        戒 告
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は登記名義上Aが所有者となっていたビルについて、実際の所有者あるいは少なくとも持分権者であった懲戒請求者から売却交渉の委任を受けAが所有権を有しないことの確認等を内容とする懲戒請求者Aとの間の合意書に懲戒請求者代理人として記名押印する一方、Aから上記ビルを売却するための交渉事件を受任した。
(2)被懲戒者は、懲戒請求者が委任した上記ビルの売却交渉について、懲戒請求者からの問い合わせに対して報告を行わなかった。
(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士法第25条第1号に違反し上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。 
4 処分の効力を生じた年月日 2017829201712月1日 日本弁護士連合会
(職務を行い得ない事件)
 弁護士法第二五条 弁護士は、次に掲げる事件については、その職務を行つてはならない。ただし、第三号及び第九号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
 一 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
 二 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
 三 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
 四 公務員として職務上取り扱つた事件
 五 仲裁手続により仲裁人として取り扱つた事件
 六 第三十条の二第一項に規定する法人の社員又は使用人である弁護士としてそ  の業務に従事していた期間内に、その法人が相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であつて、自らこれに関与したもの
 七 第三十条の二第一項に規定する法人の社員又は使用人である弁護士としてその業務に従事していた期間内に、その法人が相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであつて、自らこれに関与したもの
 八 第三十条の二第一項に規定する法人の社員又は使用人である場合に、その法人が相手方から受任している事件
 九 第三十条の二第一項に規定する法人の社員又は使用人である場合に、その法人が受任している事件(当該弁護士が自ら関与しているものに限る。)の相手方からの依頼による他の事件