弁護士の懲戒処分を公開しています
「日弁連広報誌・自由と正義」20155月号に掲載された弁護士の懲戒処分の要旨・
静岡県弁護士会・高橋広篤弁護士の懲戒処分の要旨
2008年くらいから世間を騒がせてきた事件もこれで終止符です。これだけの事件で処分はたったの業務停止1月です。高橋弁護士はこの懲戒を受けて弁護士登録を抹消しました。奄美の公設事務所の怠慢な事件処理
過去に多くの報道もありました。
 
2011年11月12日
奄美の公設事務所損賠訴訟:22万円の賠償、高橋広篤弁護士に賠償命令--高裁宮崎支部  /鹿児島
 奄美市の公設弁護士事務所初代所長、高橋広篤弁護士(35)=静岡県掛川市=が、委任事務処理を怠った債務不履行や説明義務違反を理由に、元依頼者から損害賠償を求められた訴訟の控訴審判決が21日、福岡高裁宮崎支部(横山秀憲裁判長)であった。
 この日は1審判決で高橋弁護士に賠償を命じ、高橋弁護士が控訴した2件と、逆に高橋弁護士の過失を認めず、元依頼者が控訴した2件の判決が言い渡された。
 横山裁判長は、4件のうち2件で高橋弁護士の説明義務違反などを認め、計22万円の損害賠償金の支払いを命じた。2件については、高橋弁護士の賠償責任を認めなかった。 高橋弁護士を巡っては、元依頼者17人が総額5400万円の訴訟を提起し、3件が高裁で、9件が最高裁で係争中
懲 戒 処 分 の 公 告
静岡県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 懲戒を受けた弁護士
氏 名    高橋広篤  
登録番号   30543
事務所    静岡県掛川市駅前8
掛川たんぽぽ法律事務所         
2 処分の内容     業務停止1月
 処分の理由の要旨
被懲戒者は公設事務所の所長として業務を行っていたところ2005年から2007年にかけて懲戒請求者らを含む計18名の依頼者からそれぞれ債務整理事件を受任したが1名については受任時に破産及び免責の申し立ての方法があることに並びに時効待ちの不利益リスクについて説明しないまま、時効待ちの方針で受任し11名については途中から時効待ちの手法を取るにあたり依頼者らに時効待ちの不利益及びリスク並びに他の選択肢について説明せず又は協議を行わず時効待ちの手法を取り15名については十分な説明なく又は時効待ちすべき事案でないにかかわらず時効待ちの手法を取って事件の処理を遅滞した。また被懲戒者は4名については被懲戒者が公設事務所の弁護士であり依頼者らが法律扶助の要件を満たし、かつ当初弁護士費用を自ら分割弁済で支払う条件で依頼したが後に支払えなくなり、その旨被懲戒者に報告した等の事情があるにもかかわらず、法律扶助について説明せず法律扶助を利用しなかった。さらに被懲戒者は10名については委任契約書を作成せず1名については預かり金1万3362円について返還すると生活保護が打ち切られるかもしれない等の説明をして返還しなかった。被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規定第29条、第30条、第36条及び第45条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。
4処分が効力を生じた年月日 201529日 20155月1日   日本弁護士連合会