奈良弁護士会、依頼放置の弁護士を戒告処分

着手金を受け取りながら依頼を放置したなどとして奈良弁護士会は27日、同会に所属する辻内誠人弁護士(46)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。処分は23日付。
 弁護士会によると、辻内弁護士は平成23年7月に傷害事件に関する損害賠償請求の依頼を受け、着手金70万円を受け取ったが、依頼人に促されるまで4年間放置。25年には、別の依頼人から認知症の母親の成年後見申し立ての依頼を受けたが、約3年間放置した。いずれも、作成するべき委任契約書を作成していなかったという。

引用 サンケイ

弁護士自治を考える会
着手金を受領しながら4年間、事件放置をした。他にも委任契約書を作成しなかったという理由で奈良弁護士会は【戒告】処分を下した。この懲戒処分が甘いかどうかはさておいて、さすがと誉めておきたいのは、サンケイ新聞です。
過去、戒告処分は弁護士の実名報道はありませんでした。
また奈良弁護士会が【戒告】の事案を記者発表したとすれば、これも弁護士会の不祥事に対する対応が少し変わってきたということかもしれません。弁護士会と記者クラブでは業務停止以上の処分について記者発表するという取り決めがありますが【戒告】では記者発表を行わないという弁護士会がほとんどです。
たとえば二弁に処分された弁護士について問い合せをしても、【官報】を見てください。処分内容は【自由と正義】に掲載されますとしか答えません。
辻内誠人  33807  奈良弁護士会
2006年登録 橿原法律事務所 橿原市久米町586
奈良弁護士会が「戒告」で記者発表をし弁護士の実名をサンケイ新聞が書いた。これは日弁連の【弁護士の懲戒処分公表制度】で初の事案となります。弁護士に戒告の懲戒処分があっても記者会見等で公表されたもの以外は問い合せがあっても処分は知らせないという制度です。今回戒告で初めて実名を出しましたので公表対象となります。後日詳しく記事にします。