弁護士の懲戒処分を公開しています。「日弁連広報誌・自由と正義」2017年7月号に掲載された弁護士の懲戒処分の公告・奈良弁護士会・辻内誠人弁護士の懲戒処分の要旨
【処分の理由】事件放置
事件放置の研究

報道がありました。

奈良弁護士会、依頼放置の弁護士を戒告処分
着手金を受け取りながら依頼を放置したなどとして奈良弁護士会は27日、同会に所属する辻内誠人弁護士(46)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。処分は23日付。 弁護士会によると、辻内弁護士は平成23年7月に傷害事件に関する損害賠償請求の依頼を受け、着手金70万円を受け取ったが、依頼人に促されるまで4年間放置。25年には、別の依頼人から認知症の母親の成年後見申し立ての依頼を受けたが、約3年間放置した。いずれも、作成するべき委任契約書を作成していなかったという。引用 サンケイ
懲 戒 処 分 の 公 告
良弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
1 処分を受けた弁護士
氏 名          辻内誠人
登録番号         33807
事務所          奈良市橿原市久米町
             橿原法律事務所
2 処分の内容      戒 告  
3 処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は2011年7月10日頃にAから依頼を受けてAが被害を受けた暴行傷害に関する損害賠償請求事件を受任したが委任契約書を作成しなかった。
被懲戒者は2012年11月29日、相手方代理人弁護士Bから上記事件についてAが主張する暴行態様を否定する回答が届いていたにもかかわらず、弁護士Bと特段の交渉を行わずAとも十分な協議をせず、また2014年10月頃、Aから上記事件の損害賠償請求権の消滅時効期間が経過する前に訴えの提起をするよう求められ、訴えを提起することを約束したにもかかわららず、Aの症状固定日である2012年4月13日3年以上が経過した2015年11月30日まで訴えを提起しなかった。
(2)被懲戒者は2013年6月頃、CからCの母親に関する成年後見申立事件を受任したが委任契約書を作成しなかった。被懲戒者は上記事件についてCと協議をせず、申し立てをしないでいる理由も説明しないまま、漫然と事件処理を放置した。
(3)被懲戒者は2013年6月頃、Cから離婚事件を受任したが、委任契約書を作成しなかった。被懲戒者はCとの間において離婚調停の申立てをすることを約束したにもかかわらず、Cと協議をせず、申し立てをしないでいる理由も説明しないまま、漫然と事件処理を放置した。
(4)被懲戒者の上記行為はいずれも弁護士職務基本規程第30条、第35条及び第36条に違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士として品位を失うべき非行に該当する。
 4 処分の効力を生じた年月日 2017年3月24日 2017年7月1日 日本弁護士連合会