弁護士を選ぶときに、弁護士会長であれば相手側代理人弁護士もきっと怯むに違いない。事件解決に秀でた弁護士だから弁護士会長や役員になったに違いない。
という理由で会長、元会長の事務所に行かれる方もおられるでしょう。
果たしてそうでしょうか?
たぶん相手方代理人に弁護士会長が出てきても怯む弁護士はいません。逆にファイトが湧くかもしれません。
失礼ながら事件処理能力が優秀な弁護士は忙しいから弁護士会長にならないでしょう。元日弁連会長で北山六郎(故人)弁護士(兵庫)は有名な事件を担当しましたが、その後、歴代日弁連会長、単位弁護士会長が有名な事件や判例になるような事件、冤罪事件を解決したから会長に推薦されたとかなかったと思います。
我々が依頼する事件処理と会長の任務とはまったく違うということです。
そもそも弁護士会長はどうやって選ばれるのでしょうか
大阪弁護士会は7つの派閥で構成されており派閥から会長が出されて選挙はありません。まず派閥の幹部になるために若い頃から派閥内の会務をし、幹部になって今度は若手の面倒を見て、ゴルフや宴会を重ね、上にヨイショ下には面倒を見て徐々に頭角を現していきます。幹事長や派閥の会長になれるのは面倒見がよい、人当りが良い、誰からも愛される。敵を作らない。こういうタイプの人がです。東弁、一弁、二弁もこういう形でしょう。東弁は過去に選挙を行ったことがあります。
京都弁護士会、自由法曹団系の法律事務所がいくつかあり順番に会長になっていった過去があります。京都は学閥があり1に立命館、2に京大3はありません。ヤメ検、ヤメ裁は会長になれないようです。
地方に行けば順番、普通、会長は1回だけという慣例がありますが地方では人材不足なのか、2回目の会長を務めたり、会長の後に綱紀委員長になったり会長職ではなく日弁連理事になる弁護士もいます。こういう地方のボスならば力があるかもしれません。
弁護士会長に依頼して失敗した例
弁護士会長に事件を受任してもらいたくて法律事務所に行くと、最初の5分だけ話しを聞いて、後はこの弁護士が担当します。と紹介されたのが新人弁護士。よくあります。
大きな会社の顧問を引き受けてくれ、相手から何千万円、何億円も賠償金を取れる事件なら会長直々で受けてくれるでしょうが、一般人が依頼する境界争い、貸金請求、僅かな財産の相続、離婚、は会務で忙しい会長は受けずきっと新人にまかされます。
岡山の例も新人弁護士が土地の所有権の事案で担当となり裁判になりましたが、ひどいものでした。
相談もなく勝手に書面を書く、日本の裁判は書面主義で法廷では一言も話してはいけないと依頼者に告げその通り実行し法廷では一言も話さず、裁判に遅刻数回、(前の日に飲酒)そして会長の事務所からはすぐ独立?(本当はクビじゃないかと思いますが、)車の免許でいえば仮免許みたいなのをあてがわれても報酬だけは一人前にとる。
この弁護士と会長には岡山弁護士会に懲戒請求の申立を行いましたが、懲戒は棄却。しかし岡山地裁に事件処理のいいかげんな対応、事件処理の遅滞などで損害賠償請求を提起し認められました。
日弁連会長の任期は2年毎、副会長15人は任期1年、会長、副会長、理事等役員約100名になります。地方の弁護士会も会長1名(任期1年)副会長3人~7人のが就任します。55の単位弁護士会があり55名の会長と200名を超える副会長が毎年誕生します。
懲戒処分を受けた弁護士は弁護士会の会長副会長の役員にはなれません。
問題は役員を辞めた後です。肩書きを利用して不祥事を起こした弁護士もいます。、依頼者の多くは元日弁連理事だから安心して委任したのではないでしょうか、(日弁連会長も懲戒処分を受けたことがあります。)
日弁連広報誌「自由と正義」の懲戒処分の要旨では元会長とか元副会長などということは書いてありませんが、報道や当会の調査では数多くあります。いくつかご紹介しましょう
本田洋司弁護士(二弁)詐欺・懲役10年の判決。国有地の架空取引を持ち掛けて9億円超をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元日弁連常務理事の弁護士本田洋司被告(82)ら3人の判決が30日、東京地裁であり、室橋雅仁裁判長は本田被告に懲役10年(求刑懲役12年)を言い渡した。共犯者の会社役員中原利浩被告(52)は懲役14年(求刑懲役15年)、無職若林秀世被告(77)は懲役8年(求刑懲役10年)とした。 |
懲戒処分の公告
氏名 安藤誠基 登録番号 24501 処分の内容 業務停止3月 処分の理由 被懲戒者は2010年6月19日夜、飲食店において飲酒の上、ジーンズのフロント部分から陰茎を露出し、さらに隣のテーブルの女性客の臀部等を触るわいせつ行為を行った。処分の効力を生じた年月日2011年12月21日 |
報道
福川律美元弁護士(岡山弁護士会元副会長)の巨額詐欺・横領・有印公文書(判決文・示談書)変造・同行使事件で逮捕起訴され1審懲役14年の判決が言い渡され、控訴審も棄却となった(1月29日広島高裁岡山支部)本日、最高裁への上告は行わないと関係者への手紙で明らかになった。これで福川律美(元)弁護士の懲役14年の刑が決定した。控訴審で被害者への弁済プランを提示しようとしたが検察から実現不可能とされ証拠も不同意とされ1回の審議で終了した。被害弁済ができなければ減刑にならないから最高裁へ上告しても無理と判断をした模様関係者への手紙の中には『被害者の方々に大変とりかえしのつかない甚大な損害とはかりしれない精神的苦痛を与えたことの責任をとって受刑にいきます』 『・・・・今は寒さが厳しいのでもう少し春めいたH26・3月には受刑の方へと考えています』(自己破産、実刑につき懲戒処分なし)
《新書庫》 日弁連・単位弁護士会の役員の懲戒処分・不祥事 (1)
最近ネットでこういう投稿を発見しました。
弁護士の倫理について考える2019.12.25 Wednesday
http://legal-ethics.info/?eid=7
親権について考えるシンポジウムで、主催者代表として出席しながら居眠りをしていた、原田直子日弁連副会長(左写真)を、懲戒請求することにしました。本日、福岡県弁護士会に下記の内容の懲戒請求書を送付しました。
原田副会長(当時)は2年前から実施された女性であることで副会長になった2名のうちの一人でした。
弁護士会の役員だったという肩書きを自慢げに事務所のホームページに紹介をしているのを見かけることがあります。私たちの依頼事件の処理に何の役にも立ちません。惑わせられないようにしましょう。
・友新会 http://www.yu-shin.gr.jp/
・春秋会 http://www.osaka-shunjyu-kai.com/
・一水会 http://www.issuikai.net/
・五月会 http://www.osaka-satsuki.com/
・法曹公正会 http://www.housou-kouseikai.jp/
・法曹同志会
・法友倶楽部 http://www.hoyuclub.org/
(意見には個人差があります)