2020.10.23 17:4
日本学術会議のあり方をめぐり、有志の弁護士らでつくる「日本弁護士協会再建準備会」(代表世話人・高池勝彦弁護士)は23日、記者会見を開き、学術会議を民間学術団体として改組することなどを求める声明文を発表した。22日に菅義偉首相や加藤勝信官房長官らに発送したという。
声明文では、学術会議について「自由な軍事研究を抑制する政治的立場を表明し、一種の学問統制機関として機能している」と指摘。学術会議が中国科学技術協会と協力覚書を交わしていることなどを念頭に「外国の軍備を助長するというべき姿勢すら示している」と断じた。
さらに、首相が学術会議から推薦された6人の任命を見送った正当性を主張した上で「学術会議の行政機関としての位置づけを廃し、純然たる民間団体として組織すべきだ」と訴えた。
引用産経 https://news.yahoo.co.jp/articles/f05a5fefdf4c57022a6fca5e9c7655094ed4d801
日本弁護士連合会(日弁連)の荒中(あら・ただし)会長は22日、「日本学術会議会員候補者6名の速やかな任命を求める会長声明」を発表しました。
声明は、今回の任命拒否が「(1983年の)法改正の審議経過に反していることは明らか」と指摘。
「内閣が解釈の範囲を逸脱して恣意(しい)的な法適用を行うとすれば、それは内閣による新たな法律の制定にほかならず、国権の最高機関たる国会の地位や権能を形骸化するものである」とのべ、「問われているのは人事にとどまる問題ではなく、憲法の根本原則である三権分立に関わる問題」と厳しく批判しています。
そして、多くの科学者や科学者団体が任命拒否に抗議していることを紹介し「当の科学者らが自ら萎縮効果に強い懸念を示していることからすると、そのおそれは現実的と言える」と強調。「今回の任命拒否及びこれに関する政府の一連の姿勢は、学問の自由に対する脅威とさえなりかねない」とのべ、候補者6人の速やかな任命を求めています。
しんぶんアカハタhttps://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-10-23/2020102314_01_1.html
日弁連会長声明
https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2020/201022.html
学術会議には学問の自由が確保されどこからも管理・監督されない自治を認めてはいかがでしょうか、そう日弁連のように自治を認めれば良いと思いますが、政府の答弁を聞くと、任命拒否問題よりも学術会議の在り方に争点を変えているような気がします。国会と学者さんがこれから決めていくことですが。おそらく日弁連と同じ特殊法人化が落としどころではないかと思います。
弁護士も今の弁護士自治を得るまでに国と様々な闘いをして今の弁護士自治を勝ち取りました。明治時代は代言人といわれておりました。
改正代言人規則明治13年司法省甲第1号発布
代言人資格要件を司法省所管の全国統一試験にし、各地方裁判所ごとに自治機関たる「代言人組合」を設置その組合に代言人を規律する権限を与えた、しかし代言人に関する事務を検事の下に統合し、代言人に対する監督権を検事の下に帰属させた。懲戒権者は裁判官であった。
第22条 懲戒規定
1 訟廷に於いて現行の法律を誹議する者
(以下略)
(引用・弁護士懲戒手続の研究と実務 日本弁護士連合会調査室編 第1章 懲戒制度の目的)
国家に対して提言をする場合は国家ひも付きでない自治組織の方がいいのではと思います。
「日本弁護士協会再建準備会」という弁護士の団体があったのは初めて知りました。弁護士の方も今の日弁連を憂いている方がけっこういるということでしょう。再建準備会でなく第二日弁連を作っていただき弁護士も互いに切磋琢磨する状況を作っていただきたい。まさか懲戒権を返上して戦前に戻せというお考えの方たちではないと思いますが・・