弁護士自治を考える会

日弁連広報誌「自由と正義」2021年10月号 VOL172 弁護士懲戒処分の要旨 
2021年も残り2月半となりました。官報の弁護士処分公告件数は10月15日現在で84件となりました、昨年は107件で84件目は10月28日でしたのでほぼ110件を見込めるのではないと思います。弁護士会対抗処分件数レースは大阪が16件と首位をキープ、王者東京に4馬身差、二弁に5馬身差をつけこのまま初戴冠、東弁が初の王者陥落となるか見逃せません。
自由と正義の懲戒処分の公告要旨の件数は1月号から103件となりました。
日弁連広報誌・自由と正義2021年10月号
https://www.nichibenren.or.jp/document/booklet/year/2021/2021_10.html
あるジャーナリストの弁護士の懲戒処分についての見解

「令和電子瓦版」

https://reiwa-kawaraban.com/justice/20211011/

■法廷の主張をブログで書いて懲戒  

(中略)

 東京新聞電子版3月31日付けなどによると、北口弁護士は伊藤氏が山口氏に対して合意のない性行為をされたことによる損害賠償を求めた裁判の一審判決(2019年12月18日)が出る前のブログで「伊藤氏の訴えは『全くの虚偽・虚構に過ぎず、山口氏の名誉・社会的信用を著しく毀損する犯罪的行為』」と記載したという。

 そのことで、弁護士会の綱紀委員会が19年9月、県弁護士会の懲戒委員会に審査を求める決定をし、懲戒委は処分の議決書で「弁護士の品位を失うべき非行に当たる」と指摘したと報じられた

 弁護士への懲戒は4種類あり、戒告は最も軽い。残る3種は2年以内の業務の停止、退会命令、除名と一気に重くなる(弁護士法57条1項1号~4号)。とはいえ「軽いからいいじゃないか」という話ではない。弁護士として品位を失うべき非行を行ったとされたのであるから、本人にとっては不名誉極まりないことである。

 このような処分がされる理由がよく分からない

北口弁護士は、山口氏の代理人となり訴訟担当をしており、まさに「伊藤氏の訴えは『全くの虚偽・虚構に過ぎず、山口氏の名誉・社会的信用を著しく毀損する犯罪的行為』」と主張して請求の棄却を求め、さらに反訴提起している。裁判は公開で行われることは憲法82条1項に規定されており、一般に裁判の公開原則と呼ばれる。 つまり、北口弁護士が法廷で主張した内容は公開される性質のもの。それをあらためて自分のブログで公開する行為を「非行」と考える愛知県弁護士会の決定に、北口弁護士は納得できるのであろうか。(後略)

このジャーナリストの言ってることがよくわからない?? もう少し弁護士の懲戒処分について調べてから記事にしないと山口さんにも迷惑をかけるのでは!民事訴訟で法廷外で代理人がほんとはこうだとか、相手のいうことは事実ではない等、裁判で知り得た内容を自身のブログで公開する、これならば裁判なんかいらないのでは?代理人は当事者ではありません。当事者と一緒になって熱くなってどうするの!

日弁連広報誌「自由と正義」2021年10月号 懲戒処分の要旨

(本日は一覧です。通算は1月号から 回数は処分を受けた回数)

通算  弁護士氏名   登録番号  所属  処分    回数

97   岩崎優二    39645   福島  戒告    初

強引な債権回収行為 

98   張 學錬    27297   東京 業務停止1月  5

業務停止を受けて辞任、着手金を返還せず 

99  熊倉亮三     19626   栃木  戒告   初

事件放置、

100  東武志     14112   福岡  業務停止1年6月 4

報酬の受領が不適切、虚偽説明 
101  松本勝    15420    栃木  戒告  6 
 双方代理  
102 植田 裕    19496    山形  戒告  2
依頼者に返還すべき書類等を返還しなかった、
103 高野クミ子   32075   愛知   戒告  初
事件終了後の清算が怠慢 
104 高野剛史   39944   第一東京 戒告   初
離婚を巡る過程で妻の両親に暴力
採決の公告 処分変更
玉里友香 39962 第一東京 業務停止2月→1月に変更
相手方弁護士に対する名誉棄損(変更理由)謝った
登録取消 法17条関係
6月23日 河原格 44040 東京 法17条1号  非弁業者から依頼を受け逮捕
7月9日 松井良太 30635 大阪 法17条1号  横領・逮捕
2名とも懲戒処分なく登録取消となりました。