弁護士自治を考える会
弁護士の懲戒処分を公開しています。201212月号 自由と正義に掲載された弁護士懲戒処分の要旨
香川県弁護士会の徳田恒光弁護士の懲戒処分の要旨
処分理由・成年後見人弁護士の横領 
業務停止2年という業務停止では最高です、除名にしないのはどういうことでしょうか?除名にしなかった理由は後見人から横領はしたのですが返したからです。元香川県弁護士会長です。  
懲 戒 処 分 の 公 告

香川県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する

1 懲戒を受けた弁護士氏名 徳 田 恒 光
登録番号     9218
事務所 高松市番町4     徳田法律事務所  
2 処分の内容      業 務 停 止 2 年
3 処分の理由
(1)  被懲戒者は200958日家庭裁判所からAの成年後見人に選任されAの財団管理のための預金口座を管理していたが、2011121日から同年44日までの間に3回にわたり合計80万円の払い戻しを受け自己の事務所経費の支払いに充てた。
(2)  被懲戒者は201057日家庭裁判所からBの成年後見人に選任されBの財産管理のための預金口座を管理していたが2011412日から同年629日までの間に3回にわたり合計155万円の払い戻しを受けそのうち130万円を自己の事務所経費の支払に充てた。また被懲戒者は同年620日遺産分割審判に基づきBに支払われた代償金547500円を受領しながら上記預金口座に入金せず自己の事務所の支払に充てた。
(3)  被懲戒者の上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する、上記各行為は業務上横領罪を構成すること、被懲戒者は過去に懲戒処分を受けていること、被懲戒者が被害金額の全額を返済していること等を考慮し業務停止2年を選択する。
4 処分の効力を生じた年月日  201295日 201212年1日   日本弁護士連合会 
業務停止 20120905日 〜 20140904
 
(新聞報道)2012/11/23 
男性弁護士が着服/地検に告訴状提出
 香川県弁護士会は22日、成年後見人として管理していた女性2人の預金など約265万円を着服したとして、9月初旬に業務停止2年の懲戒処分とした同会所属の徳田恒光弁護士(80)=香川県高松市=について、業務上横領容疑で高松地検に告発状を提出した。 同会が所属弁護士を告発するのは初めて。 告発状によると、徳田弁護士は昨年1月から同6月にかけ、成年後見人として管理していた高松市内の60代と80代の女性2人の口座から計210万円を着服したほか、同6月に遺産分割審判で80代女性に支払われた約55万円を着服したとしている。 同会は9月5日付で徳田弁護士を懲戒処分。同弁護士は着服行為を認め、全額を弁済したが、同会は「弁護士への信頼を著しく損ねる行為であり刑事告発すべき」と判断した。四国新聞社
弁護士氏名: 徳田恒光
登録番号
9218
所属弁護士会
香川
法律事務所名
徳田法律事務所
懲戒種別
戒告
懲戒年度
20006
処分理由の要旨
自賠責請求事件受任、保険金受領しかし依頼者に返還せず。1千万円の報酬と説明
徳田恒光
香川県弁護士会戒告(平成12年3月17日処分発効)【処分理由の要旨】
 徳田は、1996年2月、A(懲戒請求人)から交通事故に基づく損害賠償請求手続の依頼を受け、その後、交通事故加害者から申し立てられた損害賠償額確定調停事件の依頼も受けたものであるが、同年6月3日、損害保険会社からAに対する自賠責保険金3000万円が徳田名義の銀行預金口座に振込まれたにも関わらず、Aらから積極的な保管依頼がなく、また、精算を留保するのを相当とする特段の事情も存しないにも関わらず、速やかに精算しようとせず、同年8月2日、内金200万円を送金したのみで、残金2800万円を手元に保管し続け、同年9月30日、内金800万円についてはAらに送金して精算したものの、1000万円については「弁護士報酬の担保として預かる」と不自然な理由を述べて支払をせず、残りの1000万円についても「定期預金にしてある」と虚偽の説明をしてAらにその旨信じ込ませた上、1年間程度の猶予を求めて支払を拒んだ。 その後、1997年3月5日、あたかも定期預金を解約したかのように装って1003万円(利息3万円を含む)をAらに送金したが、弁護士報酬担保名目の1000万円については引き続き保管を続け、Aらから再三にわたって返還の催促を受けたにも関わらず、1998年3月から4月にかけて、「300万円は自賠責保険筋の請求手続をして3000万円の支払を受けた報酬として収受済みである。残りの700万円は、損害賠償額確定調停事件の調停により9000万円の損害賠償が得られる見込みであって、その1割に相当する900万円を報酬として受領できるから、それに充てられるべきであり、かえって、残余の報酬金200万円が未払となる」などと主張して支払を拒み続けた。 同年4月22日、Aらから上記委任を解除する旨の正当な理由に基づく解任通知を受けたにも関わらず、これを同意しない旨の回答書を送付したばかりか、同年6月3日付の書面で「上記調停事件について、不当解任により、みなし謝金として950万円を請求できるので、これと上記700万円とを対等額で相殺する」などと主張し、逆に相殺後の残金として250万円の支払を求めた。その後、Aらが1999年1月5日紛議調停申立て等を行ったことから、同年7月5日、Aに対し800万円の支払義務のあることを認め、内金500万円を同日支払った上、残金300万円を同年9月末までに支払う旨の紛議調停に応じ、同月1日に残金を支払ってAの上記自賠責保険金の精算及び引渡しを終了した。 なお、自賠責保険金(3000万円)請求の報酬が300万円という徳田の主張は、不勉強な弁護士にありがちな不当な主張である。簡単な書類を提出すれば3000万円の支払がされるシステムになっているので、数十万円の報酬が限度である。 (ゴマさんのHP