日弁連は、2021年(暦年)中の各弁護士会における懲戒請求事案ならびに 日弁連における審査請求事案、異議申出事案および綱紀審査申出事案の概況 :審査請求事案の内訳(日弁連懲戒委員会) を集計して取りまとめた。 各弁護士会が2021年に懲戒手続に付した事案の総数は2554件であった。 懲戒処分の件数は104件であり、前年と比べると3件減っているが、会員数 との比では0.23%(前年は0.24%)で、ここ10年問の値との間に大きな差はない。
2021年の登録弁護士は約43000名です。43000名の弁護士に対し約2500件の懲戒請求の申立てがあり、処分になったのは104件でした。処分までになる割合はほぼ毎年同じです。懲戒申立て総件数の3%までいきません。以下、表をご覧ください・
①(表1)懲戒請求事案の内訳(弁護士会)
2021年 懲戒申立て件数 2554件 戒告63件 業務停止33件 退会命令6件 除名2件 合計104件 懲戒しない2281件
②(表2)審査請求事案の内訳(日弁連懲戒委員会)
審査請求とは所属弁護士会で処分を受けた弁護士が処分は不当であると日弁連懲戒委員会に再審査を求めたもの、処分された弁護士の90%は審査請求を申立てます。2021年は業務停止6月⇒3月 べリーベスト関係3件 業務停止2月⇒1月の1件の処分変更があった。
③(表3)異議申立事案の内訳(日弁連懲戒委員会)
所属弁護士会で処分となったが処分は不当に軽いと懲戒請求者が日弁連懲戒委員会に異議を申し立てた件数 2021年は戒告⇒業務停止1月の1件
④(表4)異議申出事案の内訳(日弁連綱紀委員会)
所属弁護士会で懲戒しないと議決され懲戒請求者が日弁連(綱紀委員会)に異議、再審査を求めた。819件の異議の申出があり審査相当となったのは8件、この後もう一度所属弁護士会懲戒員会に付され審査。戻された8件はまだ審査中とみられる。
④(表5)綱紀審査会申出事案処理の内訳(日弁連綱紀審査会)
所属弁護士会で棄却、日弁連で棄却、そして最後に綱紀審査会に審査の申出があった件数は2021年(新受)358件で審査相当が2件
つまり、年間約2500件の懲戒請求が所属弁護士会に出され処分は約100件、処分しないのは不服であると日弁連に800件ほど異議が出され、審査相当が8件程度で処分までなるのが1件あるかないか、最後に綱紀審査会に毎年400件ほど再審査を申立て処分になるのが1件か2件です。
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