懲 戒 処 分 の 公 告

 2022年(令和4年)8月2日、当会は、弁護士法第56条に基づき、弁護士会員を懲戒しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
 また、想定し得るご質問とその回答を掲載いたしますので、こちらをご一読ください。

1 被懲戒者の氏名、登録番号及び事務所
  氏  名 半 田   基
  登録番号 第30404号
  事 務 所  東京都千代田区一番町13-12
       日興ロイヤルパレス一番町第二502
       東亜総合法律事務所

2 懲戒処分の内容
  退会命令
3 懲戒処分の理由の要旨
(1)被懲戒者は、平成30年4月、懲戒請求者から離婚等請求事件の委任を受け、婚姻費用の請求や離婚の請求を進めるよう再三督促されたにもかかわらずこれを放置し、調停申し立てを約束しながらこれを行わず、依頼者からの連絡にも応答せず、当該委任契約解消に至った。被懲戒者の行為は、遅滞なく受任事件を処理すべき職務上の義務(職務基本規程第35条)に違反する。
(2)被懲戒者は、平成30年1月、調査会社からの紹介で、懲戒請求者から商品先物取引被害に関する損害賠償請求事件を受任し、委任契約を締結したにもかかわらず、約2年3か月の間事件処理を怠り、その間、懲戒請求者への報告を怠  ったのみならず、事務員任せにしていて懲戒請求者からの問い合わせの有無すらも把握しておらず、委任契約の解消に至った。   被懲戒者の行為は、遅滞なく受任事件を処理すべき職務上の義務(職務基本規程第35条)及び弁護士の報告義務(同規程第36条)に違反することは明らかである。そして、その違反の程度は甚だしく、当該行為を正当化する理由も認められない。
(3)被懲戒者は、調査会社からの紹介で、懲戒請求者から投資取引被害に関する損害賠償請求事件について受任し、遅くとも平成27年11月には訴訟提起の委任を受けたにもかかわらず、訴訟提起をしなかった。   さらに、懲戒請求者に対し、訴訟を提起したことを前提とした言動を繰り返し、訴訟を提起したかのような説明をした(少なくとも被懲戒者の言動により訴訟を提起したと誤信している懲戒請求者に対し、当該誤信を解くための明確な説明を敢えてしなかった。)。

被懲戒者の行為は、弁護士の信義誠実、名誉と信用を定める弁護士職務基本規程第5条及び同第6条に反するとともに、依頼者に対する報告義務を定める同第36条及び速やかな着手と遅滞のない事件処理を求める同第35条に違反する。
(4)被懲戒者の各行為は、弁護士としての基本的義務に違反するもので、違反の程度は甚だしい。いずれも事件放置で、うち2件は違法行為の疑いのある業者から事件紹介を受けており、同種問題を繰り返すおそれが極めて高い。被懲戒者は、正当な理由なく弁明書を提出せず、審査期日にも出頭せず、真摯な反省は認められず、再発防止策も示されていない。過去の処分に照らしても、もはや改善の可能性は認められず、退会命令を選択するほかないものと判断する。
4 懲戒の処分が効力を生じた年月日 2022年(令和4年)8月2日

53歳弁護士に退会命令 受任した民事事件放置= 8月5日 読売
 第二東京弁護士会は4日、受任した民事事件を放置したなどとして同会所属の半田基弁護士(53)を2日付で退会命令の懲戒処分にしたと発表した。

 発表によると、半田弁護士は2015年11月〜18年4月、投資取引の被害に関する損害賠償請求事件や離婚請求事件など3件を受任したが、提訴や調停の申し立てなどをしなかった。依頼者らへの報告を怠り、連絡にも応じなかったという。半田弁護士は13年以降、業務の放置などで懲戒処分を5回受けており、同会は「改善の可能性は認められない」と判断した。

二弁HP

https://niben.jp/news/ippan/2022/202208033369.html

半田基弁護士は6回目の処分で退会命令となりました。

2013年12月 戒告 利益相反行為

2014年2月  戒告 依頼者に虚偽の報告 

2015年8月  業務停止3月 違法な不動産取引をまとめた。

2016年9月 戒告 法的根拠のない内容証明郵便を送付 

2022年4月 業務停止6月 事件放置、預かり品を返還しない

2022年8月 退会命令 

弁護士を業務停止処分 受任した依頼放置=東京  2021年9月14日読売新聞都内版
 第二東京弁護士会は13日、同会所属の半田基(もとき)弁護士(52)を8日付で業務停止6か月の懲戒処分にしたことを明らかにした。 同会によると半田弁護士は2015年12月〜17年12月、受任した複数の民事事件を放置したり、依頼者に資料の返還を求められても応じなかったりしたとしている。

 半田弁護士は同会の調査に「業務は行っていた」などと主張しているが、同会では、半田弁護士が過去にも業務の放置で懲戒処分を繰り返し受けていることから、悪質性が高いと判断したという。

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年4月号 5回目

第二東京弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 半田基

登録番号 30404

事務所 東京都千代田区一番町日興ロイヤルパレス一番町第二502

 東亜総合法律事務所法

2 懲戒の種別 業務停止6月

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、懲戒請求者Aとの間で、B株式会社ら及びCらを相手方とする損害賠償請求等に関する各委任契約を締結し、懲戒請求者Aからそれぞれ着手金12万9600円及び10万8000円の支払を受けたが、委任契約を締結した後、B社の法人登記を調査した程度で、その他の受任事務を具体的に進行させなかった。また、被懲戒者は、懲戒請求者Aとの委任契約が終了したにもかかわらず、2年以上もの間預り品を返還しなかった。

(2)被懲戒者は、懲戒請求者Dとの間で、Eに対する損害賠償請求を受任事務とする委任契約を締結し、2018年7月3日に懲戒請求者Dから着手金32万4000円の支払を受けたが、受任までに懲戒請求者Dと直接やり取りをせず、事件を受任するに当たり、懲戒請求者Dから被害額を含めた事案の詳細を聴取することも、聴取した事実関係に基づき見通し及び処理方法を説明することも、弁護士報酬の算定根拠等について説明することも一切なかった。また、被懲戒者は、上記委任契約が合意解約された2019年4月10日に至るまでの約9か月間、Eの住民票を取得しその現住所を報告した程度で、その他の受任事務を具体的に進行させず、また、懲戒請求者Dからの再三の問合せに対しても、数回程度、ごく短時間かつ簡単な応対しかしておらず、事件の見込み及び進捗状況について何ら具体的かつ適切な説明及び報告を行わなかった。

(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第35条及び第45条に、上記(2)の行為は同規定第29条第1項、第35条及び第36条に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2021年9月8日 2022年4月1日 日本弁護士連合会

懲戒処分件数第6位でしたが惜しくも6件目で個人レースから脱落されました。

『弁護士懲戒王座(個人)決定戦』弁護士は何回まで処分を受けられるか!現役トップはベテラン9回(香川)福岡62期6回目でアウト!残念 2024年2月更新

第二東京から依頼者の皆さまへ

1.懲戒処分
Q1:半田基・元会員に対して退会命令が命じられましたが、これはどういう処分ですか?
A1:弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動はできなくなりますが、弁護士となる資格は失いません。ただ、弁護士の身分を失いますので、半田元会員は、今後は訴訟手続、相手方との交渉活動、法律相談、その他の法律事務を行うことが禁止されます。
Q2:半田元会員が退会命令を受けた理由は何ですか?
A2:当会のホームページに掲載している「懲戒処分の理由の要旨」のとおりです。
Q3:半田元会員に対する退会の効力はいつから生じるのですか?
A3:懲戒処分の効力は令和4年8月2日から生じます。
2.依頼案件の対応 Q4:半田元会員に事件を依頼しています。依頼していた事件はどうなるのですか?
A4: 令和4年8月2日付けで弁護士たる身分を失いますので、半田元会員への依頼を継続することはできません。半田元会員に依頼していた案件については、①交渉の相手方や債権者と連絡をとってご自身で対応するか、あるいは②新たに弁護士を選任するかのいずれかの方法をとることとなります。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q5: 半田元会員に預り金を預けています。これは返してもらえるのですか? A5:申し訳ございませんが、当会は個別の案件についての情報を持っておりません。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q6:半田元会員に債務整理を依頼して債権者と和解が成立しました。半田元会員名義の銀行口座に月々和解金を支払っていますが、これからはどうすればよいのですか? A6:債権者との和解が成立しており和解金を月々支払うだけの場合は、ご自分で債権者に連絡して残債務及び月々の支払額をご確認の上、お支払いください。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q7:債務整理を依頼して和解が成立したのですが、半田元会員に支払った和解金で債権者に支払われていないものがあるようです。また、自分が支払った和解金が債権者に支払われているか知りたいのですが、どのように行えばよいのですか? A7:直接、債権者に対してお問合せください。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q8:弁護士会で半田元会員の預り金の確認はしてくれないのですか? A8:申し訳ございませんが、弁護士会では預り金の確認に必要な情報を持っておらず1 確認できません。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q9:弁護士会が半田元会員に対し預り金の返金や事件の記録・資料の返還を命じることはできないのですか? A9:申し訳ございませんが、弁護士会は個々の会員の業務に対して命令を行うことができません。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q10:債務整理を依頼していたのですが、半田元会員に預けた金額と債権者から伝えられた金額が異なっています。どうすればよいのですか? A10:債権者と協議することをお勧めします。弁護士による法律相談をご希望される場合には後記3をご覧ください。
Q11:依頼者見舞金制度があると聞いたのですが? A11:日本弁護士連合会において2017年10月から始まった制度です。この制度は弁護士(または弁護士法人)が業務上預かり保管していた依頼者の金員を横領する事件が2017 年 4 月 1 日以降に発生した場合、その被害を受けた依頼者の方に対し、所定の手続を経て、同連合会からお見舞い金を支給するものです。支給対象、支給決定までの流れ、支給額等の注意事項については当会及び日本弁護士連合会のホームページをご確認ください。 https://niben.jp/service/soudan/guide/onayami/o-12.html https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/petition/mimaikin.html
Q12:当方は債務整理事件の債権者です。すでに合意して支払いを待つだけだったのですが、どうすればよいですか。 A12:本人に直接ご連絡していただき、振込先の口座を指定してください。
Q13:半田元会員と交渉中の相手方です。今後、どのような手続きを行えばよいですか? A13:今後は本人と直接あるいは本人が新たに選任する代理人と交渉していただくようお願いいたします。 3.弁護士による法律相談
Q14:半田元会員に依頼していた案件について弁護士会で弁護士を紹介してもらえるのですか? A14:個別に弁護士を紹介することはできませんが、弁護士への相談を希望される方は、以下へご連絡ください。当会が設立や運営を支援している公設事務所での法律相談(面接)のご案内をいたします。初回の相談30分に限り無料とさせていただきます。 第二東京弁護士会(市民相談窓口受付番号):03-3581-2256 電話受付時間: 月~金(祝祭日を除く) 9:30~16:30 2 *お電話の際には、必ず「半田元会員の件」とお伝えください。 *電話による法律相談は行っていません。
Q15: 弁護士会で案内されて法律相談をした弁護士に事件を依頼することはできますか? A15: 依頼することはできますが、以下の事項をご了承ください。 ① 必ず受任するというお約束はできません。 ② 従前の弁護士から事件の内容を引き継いでいるわけではないので、改めて内容を説明して頂く必要があります。
Q16:弁護士会で案内されて法律相談をした弁護士に依頼する場合にも弁護士費用は支払わなければならないのですか? A16:当会でご案内して法律相談を行った弁護士に事件対応を依頼する場合でも、別途報酬をお支払いいただくことになります。金額及び支払方法については紹介された弁護士とご相談ください。
Q17:弁護士に依頼すべき案件かどうかわかりません。弁護士に依頼した方がよい場合とはどのような場合ですか? A17: 債権者や紛争の相手方との交渉が途中の場合や、債務整理の事件で和解が成立していたが残債務額が多額で今後到底支払うことができない場合には、弁護士と相談することをお勧めします。
Q18:地方にいて東京まで出かけることができません。地方の弁護士を紹介してもらえるのでしょうか? A18:日本司法支援センター(法テラス)やお住まいの地域の弁護士会の法律相談センター等にご相談ください。 日本司法支援センター(法テラス)の連絡先(サポートダイヤル) 0570-078374 お住まいの地域の弁護士会の法律相談センター(ひまわりお悩み110番) 0570-783-110 *お近くの弁護士会の法律相談センターにつながります。 なお、日本司法支援センター(法テラス)や他の弁護士会は当会とは別団体です。本件についての情報は共有しておりませんので、ご留意ください。