弁護士への懲戒請求、前年比4.4倍の1万2684件…特定弁護士への大量請求が影響

 

 
>実際の懲戒処分件数は88件で、2017年の106件から減少した。処分内容を見ても、1年未満の業務停止処分以外は、前年比で減少、もしくは同数だった。
 
弁護士自治を考える会
日弁連は2018年処分された件数は88件と公表した。これは処分が効力を生じた日が2018年1月1日から12月31日までの懲戒処分件数です。
 
当会が発表した2018年に掲載され有効になった処分公告件数は89件です。
日弁連の88件とは1件違います。
 
これは愛媛県弁護士会が弁護士法人アデイーレ法律事務所を戒告処分した件数を含むか含まないかです。愛媛県弁護士会は、弁護士または弁護士法人が一度処分された場合は同じ処分理由では処分できないということを弁護士でありながら弁護士法を理解していなかったというため処分してしまった。
あまりに恥ずかしいものなので日弁連が今回発表の処分件数に含めなかったからです。
 

2018年懲戒処分者

2018年 1月 1 件
(1) 131日 高瀬孝司 32810 東京 戒告 2018111
2 月  6 
(2)25日 井門忠士 14119  大阪   業務停止3月 115
(3)215日 諸永芳春 12906  第二東京 業務停止6月 129日 
(4)216日 北穠郎      12161     長崎   戒告      126
(5)216日 安達浩之  39546 第二東京   退会命令 131
(6)216日 永野貫太郎11858 第二東京  除名        131
221日 丹羽靖 32101  愛知   戒告     1227
 (処分日が12月27日であるのに官報は2月21日に出した。作為的なものです、懲戒件数に含めていません)
 
3 月   9 
(7)32日  真尾亮  18136 福岡 業務停止1年 213
(8)37日  蓮見和也 25314 二弁 業務停止3月 220
(9)37日  塚本晶也 34424 千葉 戒告    213
(10)316日  山田齊 18086 東京 業務停止3月 31
(11)322日 林敏夫 38420 神奈川 戒告   220
(12)323日 佐々木寛 35040 東京 除名    36
(13)323日 豊島哲男 18529 大阪 戒告    36
(14)326日 黒田充治 22286 京都 戒告    36
(15)328日 高島健 21476  兵庫 戒告    36
4 月 6 
(16)42日 杉山博亮 23069 東京 業務停止16月 314
(17)42日 保田行雄 17663 東京 業務停止6月   314
(18)42日 河原 格 44040 東京  戒告     314
(19)46日 洪 性模 18803 大阪 業務停止6月   315
(20)411日 村越仁一 21735 二弁 業務停止3月  326
(21)425日 高島章  22968 新潟 戒告     330
5 月  9 件
(22)5月 2日  野武興一 17776 茨城 業務停止1月 46
(23)5月 7日  新谷充則 17543 大阪 戒告    416日(日弁連異議)
(24)516日  堀江永  14174 神奈川 戒告   426
(25)521日  関二三雄 22801 山梨  戒告   424
(26)522日  奈良泰哉 28400 札幌  戒告   4月26
(27)522日  佐藤隆志 49778 神奈川 戒告   426
(28)528日  吉村亮子 30098 千葉 業務停止3月 428
(29)530日  西本哲也 35171 大阪  戒告   57
(30)531日  石井麦生 24137 東京  戒告   515
 
6 月  11 
(31)61日 菊田幸一 31228  二弁 戒告   510
(32)64日 大田清則 20488  愛知 戒告   51
(33)64日 原 武之 30492  愛知 戒告   51
(34)67日 杉山央  32295  札幌 業務停止1月 518
(35)621日 徳本和男 48004 沖縄  戒告   61
(36)621日 弁護士法人アデイーレ法律事務所 東京 戒告 66
(処分をした弁護士会は愛媛・処分取消)
(37)626日 戸谷茂樹 12012 大阪  戒告  64
(38)627日 吉村公一 17210 岐阜 業務停止3月 62
(39)627日 長友隆典 51521 札幌 戒告  66
(40)628日 大森清治 10817 静岡 業務停止2月 69
(41)629日 上鶴和貴 26528 福岡 戒告  65 
7月  6 
(42)74日 松下典弘 46295 愛知 戒告 64
(43)74日 笠井浩二 17636 東京 戒告 618
(44)711日 辻内誠人 33807 奈良 戒告 613
(45)719日 西村浩二 30716 福岡 業務停止3月 73
(46)724日 木﨑 博 18066 福岡 業務停止3月 74
(47)731日 島崎哲朗 22769 京都 業務停止1月  711
 
8 月 5 
(48)81日 野村修也  31239 第二東京 業務停止1月 717
(49)83日 洞 敬   31675 東京   戒告    717
50)815日 中野勝之 33972 京都   戒告    718
51)821日 板垣範之 21847 埼玉 業務停止4月  81
52)823日 太田稔 7832 大阪 業務停止1月  87
 
 9 月 5 件
53)95日 薄木英二郎 28537 大阪 戒告   87
54)95日 菊田幸一  31228 二弁 戒告   729
55)911日 太郎浦勇二 15828 東京 業務停止2年 821
56)912日 柴田収   40260 岡山 業務停止1月 817
57)926日 中村礼奈  29701 千葉 業務停止1月 93
 
10 月 13 
58)103日 池田崇史 24875 大阪 業務停止3月  912
59)103日 鈴木敬一 19365 大阪 戒告      913
60)1011日 塚原信彦 10413 愛知 業務停止3月  919
61)1011日 糸賀良徳 21507 茨城 戒告      913
62)1011日 新村 守 31506 大阪 戒告      911
63)1015日 細川俊彦 31246 富山 戒告      918
64)1015日 中西裕人 17540 大阪 戒告      925
65)1022日 井筒 壱 39029 大阪 戒告      102
66)1022日 大野弘明 32158 第一東京 戒告    926
67)1025日 大村豊  17867  熊本  業務停止1月 102
68)1025日 佐藤貴一 44160 大阪  業務停止1月  103
69)1031日 吉岡一誠 51064 東京  業務停止1月  1015
70)1031日 輪倉大隆 50365 新潟  業務停止1月  1015
 
11 月 6 
71)118日 生田暉雄 22848 香川  業務停止6月  1022
72)118日 田原一成 41118 東京  除名      1025
73)1114日 古川眞紀 23996 第一東京 業務停止1月 1027
74)1122日 関谷理記 25448 第一東京 戒告     111
75)1122日 武藤治樹 37497 福岡  業務停止2月  1031
76)1122日 齋藤 哲 37997 仙台  戒告     111日 
 
12 月 2 
77)1211日 片桐勇碩   15079 愛知  戒告   112
78)1218日 江口公一   21159 東京 業務停止3月 1128日 
 
2019年 1 月 11 件
79)17日  田上尚志 29661 島根 戒告 処分日20181210
80)110日 村越仁一 21735 第二東京 業務停止3月 1219
81)110日 猪野雅彦 28946 第二東京 業務停止3月 1219
82)117日 太田真也 37657 東京  業務停止3月 1221
83)117日 井上孝一 29256 金沢  業務停止1月 1226
84)122日 土井伸一郎 39885 東京  戒告    1222
85)122日 張 學錬 27297 東京  戒告     1225
86)122日 張 學錬 27297 東京 業務停止16月 1225
87)123日 越知保見 20193 第一東京 業務停止3月 1227
88)123日 吉村卓輝 39169 大阪   戒告    1227
89)124日 小原健司 26296 京都   戒告    1219
 
      2018年懲戒処分件数 89件
 
(注 意)
(36)621日 弁護士法人アデイーレ法律事務所 東京 戒告 66
(処分をした弁護士会は愛媛・処分取消)
この処分は2018年度内で処分取消となっていますので日弁連は処分件数に含めない可能性があります。愛媛県弁護士会が一度処分された場合に同じ懲戒理由で処分することが出来ないというルールを愛媛県弁護士会綱紀委員、懲戒委員、弁護士会長が知らなかったためです。弁護士として懲戒に関する法律、規程を知らないという恥かしい内容ですので当会は処分件数に含めました。
 
日弁連広報課は総数88件で公表すると思います。
(2019年1月)
 
懲 戒 処 分 の 公 告 
愛媛県弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下のとおり通知をうけたので懲戒処分の公告及び公表に関する規程第3条第1号の規定により公告する。
                 記
1 処分を受けた弁護士法人    弁護士法人アデイーレ法律事務所
  届出番号  167
  主たる法律事務所       
  名 称          弁護士法人アデイーレ法律事務所
  所在場所         東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60
  所属弁護士会         東京弁護士会
 その他の法律事務所  (別紙のとおり)
2 処分の内容      戒 告  
3 処分の理由の要旨
被懲戒者弁護士法人は2013年8月13日、愛媛市松山市に従たる事務所を開設したが2010年10月6日から2015年8月12日までに債務整理、過払金返還請求について、実際には過払金返還請求の着手金を無料又は値引きとし、借入金の返済中は過払金診断を無料とし、契約から90日以内に契約の解除をした場合に着手金を全額返還することを内容とするキャンペーンを継続して実施していたにもかかわらず、被懲戒弁護士法人のウエブサイトにおいて、約1か月ごとの期間を限定してあたかも当該期間内に債務整理、過払金返還請求を申し込んだ場合に限り、これらの優遇措置が受けられるかのように表示をし、上記表示の下、解説以来約2年間にわたる従たる事務所で相談を受け付け、受任した。
被懲戒弁護士法人の上記行為は、弁護士法人の業務広告に関する規程第3条第2号並びに弁護士職務基本規程第9条第1項及び第2項に違反し弁護士法第56条に定める弁護士法人としての品位を失うべき非行に該当する。
4 処分が効力を生じた日    2018年5月21日
2018年10月1日 日本弁護士連合会
 
全国のアデイーレの支店が自由と正義10月号に5ページにわたり掲載されていますが書くのは大変ですのでカットします。
日弁連広報誌「自由と正義」に懲戒処分と処分取消が同時にそして横に並べて掲載されたのは初めてのことです。
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裁 決 の 公 告   (処分取消)
愛媛弁護士会が2018年5月21日に告知した同会所属弁護士法人 弁護士法人アデイーレ法律事務所(届出番号167)に対する懲戒処分(戒告)について、同法人から行政不服審査法の規定による審査請求があり本会は2018年8月22日弁護士法第59条の規定により懲戒委員会の議決に基づいて、以下のとおり裁決したので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第3号の規定により公告する。
                記
1 採決の内容
(1)審査請求人に対する懲戒処分(戒告)を取り消す。
(2)審査請求人を懲戒しない
2 採決の理由の要旨
(1)愛媛弁護士会は本件に関し、審査請求人を戒告の処分に付した。
(2)しかし、仮に愛媛県弁護士会が認定するように、本件広告表示が「従たる法律事務所に係るもの」に該当し、また審査請求人の愛媛弁護士会所在の支店に品位を失うべき非行があると評価されたとしても、既に審査請求人は法人として主たる法律事務所及び全ての従たる法律事務所で業務停止2月の懲戒処分を受けさらに、審査請求人の元代表役員も業務停止2月の懲戒処分を受けているので、審査請求人に対し更なる戒告処分を必要かつ相当とする特段の事由は認められない。
(3)したがって、審査請求人を戒告処分とした愛媛弁護士会の処分を取り消して、審査請求人を懲戒しないこととするのが相当である。
3 採決が効力を生じた年月日    2018年8月29日
2018年 10月1日 日本弁護士連合会
懲 戒 処 分 の 公 告  2017年10月11日 
東京弁護士会がなした懲戒の処分について同会から以下の通り通知を受けたので懲戒処分の公告及び公表に関する規定第3条第1号の規定により公告する
              
1処分を受けた弁護士法人
  名 称        弁護士法人アディーレ法律事務所
  届出番号       登録番号 167

 

  主たる法律事務所   弁護士法人アディーレ法律事務所

 

  所在場所       東京都豊島区東池袋3 サンシャイン60         

 

  所属弁護士会     東京弁護士会

 

2 処分の内容      業務停止2月

 

3 処分の理由の要旨

 

被懲戒弁護士法人は、被懲戒弁護士法人の出資持分を90%有し、その重要な業務執行の決定を行うことができる権限を有しているA弁護士の指示ないし承認を受けて債務整理、過払金返還請求について約1月間の期間限定で過払金返還請求の着手金が無料又は値引きするとの内容の広告を、2010年10月6日から2013年7月31日までに反復継続して被懲戒弁護士法人のウエブサイトに表示し、その後、同日までの広告内容に、約1か月間の期間限定で借入金の返済中は過払金診断が無料となるとの内容を加えた広告を、同年8月1日から2014年11月3日までに反復継続して上記ウエブサイトに表示し、さらに同日までの広告内容において債務整理、過払金返還請求を申し込んだ場合に限り、契約から90日以内に契約の解除をした場合に着手金を全額返還するとの内容を加えた広告を同年11月4日から2015年8月12日まで反復継続して上記ウエブサイトに表示し、有利誤認表示を行った。

 

被懲戒弁護士法人の上記行為は、2014年11月改正前の不当景品類及び不当表示防止法第4条第1項第2号に違反し弁護士等の業務広告に関する規程第3条弁護士職務基本規程第69条により準用される同規程第9条及び所属弁護士会の弁護士法人会員基本会規第22条に定める弁護士法人としての品位を失うべき非行に該当する。

 

4 処分が効力を生じた年月日  2017年10月11日

 

2018年1月1日 日本弁護士連合会

 

 

 

平成30年度 愛媛県弁護士会会長 中川創大弁護士 25224 愛媛法律事務所
 
2018年弁護士懲戒処分全データ
 
 2019年官報公告