裁決の公告

京都弁護士会が令和5年3月17日付けで告知した同会所属弁護士黒田充治会員(登録番号22286)に対する懲戒処分(業務停止8月)について同人から行政不服審査法の規定による審査請求があり本会は令和5年8月22日、弁護士法第59条の規定により懲戒委員会の議決に基づいて、本件処分を取消し同人の業務を4月間停止する旨裁決し、この裁決は令和5年8月28日に効力を生じたので懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第3号の規程により公告する。

令和5年8月28日 日本弁護士連合会

処分変更 業務停止8月から業務停止4月

処分変更の理由の要旨は後日、日弁連広報誌「自由と正義」に公告として掲載されます。

変更となった処分

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年8月号

京都弁護士会がなした懲戒の処分について、同会から以下のとおり通知を受けたので、懲戒処分の公告及び公表等に関する規程第3条第1号の規定により公告する。

          記

1 処分を受けた弁護士氏名 黒田充治 

登録番号 22286

事務所 京都市右京区西院平町37-2 日動ビル1階

 黒田法律事務所 

2 懲戒の種別 業務停止8月 (8月28日業務停止4月に変更)

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は2002年頃、懲戒請求者A及び懲戒請求者Bから、債務整理について委任を受けたが、各債権者らと締結した分割払いの和解契約書等を懲戒請求者Aらに開示せず、債務整理の進捗状況の報告もせず、2003年又は2004年頃、懲戒請求者Aが債務整理の対象となる債権者の追加を依頼したところ、懲戒請求者Aに対し、自己破産を行うとしながら、具体的な手続きに着手せず、懲戒請求者Aらの代理人であるC弁護士から2012年4月25日付け及び同年5月22日付け連絡文書で事件の進捗を尋ねられたが、何ら応答しなかった。

(2)被懲戒者は2017年9月頃、懲戒請求者Dから法律相談を受けて、相当程度の助言をなし、陳述書案を作成し、警察署への被害相談にも同行した上で、報酬も得た事件について、懲戒請求者Dが2018年12月21日に提起したEらに対する損害賠償請求訴訟において、Eら一部被告の訴訟代理人として2019年1月24日付け答弁書を提出しるなどの訴訟活動を行った。

(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第36条に上記(2)の行為は弁護士法第25条第1号及び同規程第27号第1号に違反し、いずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。

4処分が効力を生じた日 2023年3月17日 2023年8月1日 日本弁護士連合会

黒田充次弁護士 処分履歴 

①2016年1月   業務停止4月  怠慢な事件処理

②2017年8月   業務停止4月 業務停止中の弁護士業務

③2018年6月   戒告     会費滞納

④2010年1月   業務停止2月 事件放置多数 

⑤2021年8月   業務停止6月 着手金受けながら事件放置、報酬等説明せず

⑥2023年8月   業務停止8月 (4月に変更) 杜撰な事件処理、利益相反行為 

「書庫」審査請求と異議申立、処分取消と処分変更例 2023年12月更新