弁護士職務基本規程(違法行為の助長)
第十四条 弁護士は、詐欺的取引、暴力その他違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。

弁護士が依頼人のために違法な手段を指南したり実行した懲戒処分例、自力救済や脱税指南などが処分になります。読者モデルに応募してきた児童をAVに出演させた会社の顧問等、不貞相手にGPS外

懲 戒 処 分 の 公 告 2011年12月号

懲戒を受けた弁護士氏名 熊谷章 21198 第二東京弁護士会 戒告             

処分の理由の要旨 被懲戒者は2009年8月7日弁護士会が運営する法律相談において、相談担当弁護士として懲戒請求者から、自ら所有する自宅に実父と同居しているが実父がゴミを溜め込むなどするため実父を追い出したいという内容の法律相談を受けた。これについて、被懲戒者は、懲戒請求者に対し、裁判では追い出せないと回答したものの、懲戒請求者が自宅を出て行く方法自宅の鍵を全部替えて実父を締め出す方法、自宅を売却する方法があるなどと回答したうえ、実父を殺してしまう方法があるがリスクがあるなどと回答した。 2011年9月5日

懲 戒 処 分 の 公 告 2011年4月

処分を受けた弁護士氏名 加茂隆康 15278 第一東京 業務停止4月

 処分の理由の要旨  被懲戒者は交通事故により受傷した懲戒請求者から損害賠償請求の依頼を受けたところ懲戒請求者が常時介護を要する状態になかったことを知りながら母親Aの常時介護を受けているとの虚偽の事実を前提に2003年7月29日頃将来の介護費用約6400万円を含めた約1億8000万円の損害賠償請求訴訟を提起した。また被懲戒者は訴状及び訴訟委任状における懲戒請求者の住所を実際の住所ではないAの住所としその後懲戒請求者が転居した際にも実際の転居先ではないAの住所地に住民票を異動させ、あるいは外出時には変装するよう懲戒請求者にアドバイスをした。さらに被懲戒者はAが実際には同居も常時介護もしてないことを知りながらAが同居して常時介護している旨のA名義の陳述書を虚偽と知りつつ証拠として提出した 2010年12月27日 

「事故で寝たきり」とウソ、賠償請求 東京の弁護士 (報道)

 第一東京弁護士会は27日、依頼人の交通事故の後遺症を誇張したとして、加茂隆康弁護士(61)を業務停止4カ月の懲戒処分とし、発表した。 同弁護士会によると、加茂弁護士は2001年12月、交通事故の後遺症があるという都内(当時)の男性から損害賠償請求の依頼を受けた。東京地裁に提訴する際、男性の介護は必要ないと知りながら「ほとんど寝たきり状態」と主張し、本来請求できない「将来の介護費(6400万円)」を盛り込んだという。 訴訟では後遺症の程度が争点となり、加茂弁護士は、実際は同居していない男性の母親が介護に専念しているよう装う書面などを提出。ところが、被告の保険会社側から、男性と母親が歩いて買い物している様子を撮影したビデオが証拠として提出され、うそが発覚した

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年5月

処分を受けた弁護士氏名 蓑 健太郎42549 富山 戒告

処分の理由の要旨 被懲戒者は、Aから委任を受けたBとの離婚訴訟においてAがBの自動車にGPS装置を取り付ける方法によって、6カ月近くにわたり、夫婦関係破綻により別居していたBの行動を監視していた等を認識しながら2019年1月31日頃、上記GPS装置の位置情報の履歴を、証拠として提出した。2023年1月13日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2016年9月
処分を受けた弁護士氏名  大石 剛一郎 21096 東京 業務停止3月 平成29年7月14日 業務停止2月に変更            
処分の理由の要旨  被懲戒者は、A株式会社の顧問弁護士であったが、A社から子会社である株式会社Bが懲戒請求者が代表を務めるC合資会社に対し割賦販売をし後契約を解除して返還を求めていた漁網の回収について相談を受け、A社の従業員が漁網回収のためにC社のもとに行くことに同意し2013年3月16日A社の従業員が予告なくC社の管理地へ無断で立ち入って下記管理地内の漁網の回収作業をするのに同行し、同日、A社の別の従業員が海上においてC社が所有するロープを切断するなどして漁網の回収するに当たり中止するよう指示できたのに指示せずA社の自力救済を荷担した。2016年5月11日 
懲 戒 処 分 の 公 告 2017年4月号

処分を受けた弁護士氏名新井岩男 19458 埼玉  業務停止2月

処分の理由の要旨 被懲戒者は2014年4月9日、懲戒請求者Aの息子Bと同人の勤務先の代表者Cが共犯であった傷害致死被告事件について、BとCが共犯であることを認識していながら、Cから共犯であることを秘し自己の単独犯として処理しようとするBの刑事弁護人となることを要請され、同月10日、Bと接見した後、Bの刑事弁護人を受任した。また被懲戒者はBが事件を起こした経緯やCがどのように事件に関与していたか詳しく詳しく事実関係を聞くことをせず、さらに共犯者が存在する場合、共犯者との主従関係やその他の事情により、Bの量刑を判断するなどの説明をしたり、Cが共犯者であったことを隠すことによって生ずるBの利益、不利益につきBと協議をしたりすることをせず、Bに対して翻意するよう促すことをせず、途中から加わった共同弁護人2名に対してCが共犯であることについては話さずBの単独犯として進められている捜査及び裁判手続を黙認した。 2016年11月30日

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年6月

処分を受けた弁護士氏名 佐藤文昭 26711 東京 業務停止4月 

処分の理由の要旨  被懲戒者はA協同組合の代表理事であったBから、A組合の事務所の鍵を取り上げられて組合を乗っ取られた等の相談を受け2017年6月26日夜から翌27日未明にかけて上記事務所を占有していた懲戒請求者らの同意を得ないまま、関係者らと共に入口扉を錠前業者に開錠させて立ち入った上、机、ロッカーの鍵を錠前業者が開錠する場に立ち合い事務所内にあったA組合の実印、銀行預金通帳、銀行員、議事録一式、定款,債権譲渡通知書等を持ちだした。 2021年12月7日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2022年5月

処分を受けた弁護士氏名 廣田 稔 15708大阪 戒告

処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は、懲戒請求者から、2016年9月3日頃、懲戒請求者が保有する土地に対する不動産競売事件についての債権者との分割払交渉、債権者との交渉が決裂した場合に備えて上記士地の山林が懲戒請求者らにとって未知の第三者に競落されないようにスポンサーを探し、スポンサーによる上記土地の競落を補助すること及び懲戒請求者らが保有していた他の不動産について戒請求者らと株式会社Aとの間の売買契約書を作成することを受任するに当たり、委任契約書を作成しなかった。

(2)被懲戒者は、上記(1)の交渉等を受任するに当たり、任意売却と不動産競売の違いや任意売却の可能性を探ること、破産した場合の問題点等について具体的な説明をしなかった。

(3)被懲戒者は、上記(1)の売買契約においては、実際には金銭の授受は行われず、預り金の形で処理されていたにもかかわらず、懲戒請求者から代金の領収書が提出されていたところ、上記売買契約及びこれに基づく不動産登記名義の移転が、強制執行を免れるための実体のないものと認識しつつ、その契約書のひな形を作成する等して体裁を整え、これに関与し助長した。2022年1月14日 

懲 戒 処 分 の 公 表 東弁会報リブラ 2012年2月
後藤富士子 東京  業務停止2月 効力の生じた日   2012年2月15日
懲戒理由の要旨  被懲戒者は不動産賃貸業甲の代表取締役であったAの遺産分割をめぐる争いについてAの長女である相続人Bから依頼を受けた。甲社の株式のうちA所有の株については、その帰属を廻ってBともうひとりの相続人であるCとの間に紛争があり、A死亡後は代表取締役が不在のまま、Bが事実上甲社を運営していたが〈1)被懲戒者は、甲社の大口賃借人から賃料減額に応じない場合は、契約期間満了をもって賃貸借を終了するとの請求を受けた際、早期に代表取締役を選任して賃料減額交渉を決着させる必要があると考え、Cに何ら連絡や説明をせず、株主総会も開催しないまま、Bの元夫を代表取締役に選任した旨の不実の登記を7することを指示した
2)被懲戒者はその後Cが提起した株主総会決議不存在確認職務執行停止等の訴訟について、甲社の訴訟代理人となったが甲社には適法に選任された代表取締役が存在せず、甲社と委任契約を締結することはできないのを知りながら甲社から弁護士費用の支払いを受けた以上の被懲戒者の行為は弁護士職務基本規定第5条及び第14条に違反し弁護士法第56条第1項の非行に該当する、2012年2月15日 東京弁護士会 会長 竹之内明
懲 戒 処 分 の 公 告 2022年2月

処分を受けた弁護士氏名 加藤高明 47482 岡山 戒告 

処分の理由の要旨 被懲戒者は、株式会社Aから依頼を受け、A社との業務委託契約に基づき飲食店店舗を運営していた懲戒請求者に対し、2020年6月4日付け内容証明郵便により、同月12日をもって上記契約を解除する旨及び同日までに上記店舗から撤退するよう求める旨通知し、懲戒請求者にも弁護士の代理人が就き、上記契約の解消の問題についても係争中であったところ、同月11日、A社代表者から、翌日、懲戒請求者が解錠するまでに上記店舗の鍵を交換したいが問題ないかとの相談を受けた際、上記店舗の占有が依然として懲戒請求者にあり、また、法律の定める手続によることが不可能又は著しく困難であると認められる緊急やむを得ない特別の事情は認められないにもかかわらず、A社に対し、上記店舗の鍵を交換することは問題ない旨助言し、その結果、同月12日、A社により鍵が交換された。被懲戒者の上記行為は、弁護土職務基本規程第5条及び第14条に違反 2021年9月24日

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年11月

処分を受けた弁護士氏名 泉智之 51237 徳島 戒告  

処分の理由の要旨 被懲戒者は、懲戒請求者の母であるAが所有する建物に関し、懲戒請求者を相手方とする明渡し交渉の代理人であったところ、自力救済を正当化できる事情が認められないにもかかわらず、Aから上記建物の鍵の取替え作業に立ち会ってもらいたいと依頼され、これを承諾し、2019年8月1日、A及びAが依頼した鍵業者とともに上記建物に赴き、鍵業者が鍵を取り替える作業に立ち会い、Aが実力行使によって懲戒請求者の占有を排除することを助長した。

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年6月

処分を受けた弁護士氏名 三浦義順 42818東京 業務停止4月

処分の理由の要旨 被懲戒者は、懲戒請求者の株式会社Aに対する貸金返還請求訴訟事件において、A社の訴訟代理人を務めていたところ、2016年5月20日に上記訴訟の請求認容判決が出された後、2013年5月9日から2015年6月19日までの間にA社と締結したとする4件の委任契約の内容が虚偽であるにもかかわらず、上記委任契約に基づく着手金、日当等合計3041万4960円が未払であるとして、2016年9月16日に内容虚偽の執行認諾文言付き公正証書を作成した上、上記公正証書を用いて、懲戒請求者のA社に対する差押手続において配当要求を行い、懲戒請求者のA社に対する正当な権利の実現を違法に阻害しようとした。2020年11月16日

懲 戒 処 分 の 公 告 2012年7月号

処分を受けた弁護士氏名 佐藤文昭 26711 東京 業務停止1年

処分の理由の要旨  被懲戒者は2008年10月8日懲戒請求者の兄弟であるAから同人らが相続した土地について懲戒請求者に対する建物収去土地明渡請求訴訟を依頼され、同訴訟を提起した。被懲戒者は懲戒請求者を追い出すために、上記土地の仮装譲渡のシナリオを自ら描き、友人Bに「おいしい話があるから」と持ちかけ2010年5月11日時価3500万円相当の上記土地を300万円でBに仮装譲渡した。

被懲戒者は仮装譲渡において自ら売買代金を決めBから買主としての法律行為を全て委ねられ、売買代金300万円を被懲戒者の妻CからBに融資させ、Cのために上記土地に350万円を被担保債権とする抵当権を設定させた。   2012年4月12日  

懲 戒 処 分 の 公 告 2019年12月
処分を受けた弁護士氏名 小川正和  25456 第一東京  戒告

処分の理由の要旨 被懲戒者は、懲戒請求者の兄Aが死亡した2015年4月27日、Aの交際相手であったBから電話を受け、懲戒請求者がAから相続した金庫の中にAの納骨に必要な資料が保管されているが、金庫を開けることができないため困っている旨の相談を受けたのに対し、その所有者が懲戒請求者であることを認識していたにもかかわわらず、金庫を破壊しても差し支えない旨の助言をし、これを受けてBが懲戒請求者の同意を得ずに上記金庫を破壊した。2019年9月25日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年1月
処分を受けた弁護士氏名 菅谷幸彦 24173 第二東京  業務停止1月
処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は2012年にAの児童ポルノ禁止法違反等の刑事事件の弁護人になった後、同年3月にAとの間で法律顧問契約を締結したが、同契約締結当初から、Aが成人男性向けのDVDに出演させるという本当の目的を隠し、コスプレモデル募集等の虚偽のウエブサイトを開設して、18歳、19歳等を含む女性を反復継続して募集していたこと、応募してきた女性に性交あるいは性交類似行為を伴うアダルトDVDに出演させていたことを認識していたにもかかわらず、顧問弁護士として職業安定法による規制について必要な調査を行わず、またこのような違法又は不正な募集行為をやめるようAに助言等することなく、法律顧問契約を維持し、Aが当該DVDに出演した女性の間で、強要されたという主張がなされてトラブルになった際には顧問弁護士としてその処理に当たるつもりでいたのであり、実際にもその処理に従事した。
(2)被懲戒者が職業安定法第63条第2号の規定を知らなかったとしても、Aの違法又は不正な募集行為に加担し、それを助長していたと認められ、被懲戒者の上記行為は弁護士職務基本規程第37条第1項に違反するのみならず、同規程第14条にも違反し弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。被懲戒者の上記行為は、Aの違法行為に加担し助長して若年女性の被害を生じさせたものであり、また弁護士一般の社会的信用を著しく棄損する行為であり、戒告の懲戒処分は軽きに過ぎて不当であり、業務停止1月の懲戒処分に変更した。
懲 戒 処 分 の 公 告 2020年12月

処分を受けた弁護士氏名 高谷滋樹 51119 京都  戒告  

処分の理由の要旨

被懲戒者は、Aの代理人として、懲戒請求者の住所等の調査を行わず、また懲戒請求者にAの要求に対する法律上の根拠がないことを承知していたにもかかわらず、2018年11月5日、懲戒請求者に宛てた、Aとは無関係であるが懲戒請求者の不利益になり得る事項や明らかに法律上正当化できないAへの謝罪要求等を記載した通知書を、被懲戒者の氏名、法律事務所名、法律事務所の住所等が印字され、親展のゴム印が押印されている封筒にて懲戒請求者の勤務先に送付した。2020年7月18日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2017年9月

 処分を受けた弁護士氏名 奥田克彦 23490 福岡  業務停止1月

処分の理由の要旨 (1)被懲戒者は2012年8月から2014年6月までの間、税理士資格を有しないAが作成した税務申告書類等に署名押印し、又は被懲戒者が代表を務める弁護士法人の社員であったB弁護士に署名押印させる方法により、税理士としての名義貸し行為を行った。

(2)被懲戒者は税理士業務に関して税理士法第41条で作成が義務付けされている税務代理、税務書類の内容及びそのてん末を記載した帳簿を作成しなかった。

(3)被懲戒者の上記(1)の行為は弁護士職務基本規程第14条に違反し、上記各行為はいずれも弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当する。2017年5月29日

【棄却された懲戒の議決書】宮下真理子弁護士(東京)世田谷区財産隠蔽指南講座!不適切な発言と認め謝罪したので処分までに至らず

親権ない妻の子連れ別居「違法」助言の弁護士ら(大阪)にも責任 高裁が維持 朝日1月26日