2023年日弁連広報誌「自由と正義」弁護士懲戒処分の要旨 上半期ベスト
2023年上半期「自由と正義」に公告として掲載された弁護士懲戒処分の要旨、1月号から6月号まで計55件の処分要旨が掲載されました。
55件の中から当会が選んだ上半期ベストセレクトです。
(1)成年後見人横領弁護士 除名 キャバクラ6900万円
大阪弁護士会、横領疑いの弁護士を除名 キャバクラで現金使用か
 後見人や弁護人として管理していた現金を着服するなどしたとして、大阪弁護士会は8日、同会所属の弁護士、古賀大樹被告(43)=業務上横領などの罪で公判中=を最も重い除名の懲戒処分とした。  同会によると、古賀被告は2018~20年、後見人を務めた4人の銀行口座から約6900万円を引き出して着服した。発覚を免れるため、後見業務を家庭裁判所に報告する際、通帳のコピーを改ざんするなどしたという。さらに、刑事被告人から預かった被害者への弁償金など960万円を返還しなかった。現金は大阪・北新地のキャバクラで使っていたといい、弁護士会は「情状酌量の余地はなく、極めて悪質と言わざるを得ない」としている。毎日新聞https://news.yahoo.co.jp/articles/4e4dcec54e70ca1e451d3c428c8fd3cc80e7348e
懲 戒 処 分 の 公 告 2023年1月号

処分を受けた弁護士氏名 古賀大樹 登録番号 31495  古賀法律事務所  懲戒の種別 除名 

処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は2013年12月27日、家庭裁判所から被後見人Aの後見人に選任されたところ、2018年9月16日から2020年10月25日までにAの銀行口座から合計1320万0880円を出金しこれを自らの遊興費に費消した。(2)被懲戒者はAが被害者である交通事故に関して加害者が契約していた損害保険会社をして、2019年10月17日損害賠償示談金2426万円を被懲戒者名義の銀行口座に送金させた上、これらを自らの遊興費に送金させた上、これらを自らの遊興費に費消した。(3)被懲戒者は2017年9月29日、家庭裁判所から未成年者Bの未成年後見人に選任されたところ、2019年3月25日から2020年3月21日までにBの銀行口座から合計830万円を出金し、これを自らの遊興費等に費消した。また被懲戒者は当該行為の発覚を免れるため、未成年者後見事務報告において改ざんした通帳の写し及びそれに基づく財産目録を裁判所に提出した。(4)被懲戒者は2015年8月11日家庭裁判所から被後見人Cの後見人に選任されたところ、2019年4月2日から2020年10月26日までにCの銀行口座から合計1302万9400円を出金しこれを自らの遊興費に費消した、(5)被懲戒者は2019年7月8日家庭裁判所から被後見人Dの後見人に選任されたところどうね8月6日から2020年10月15日までにの銀行口座から合計1033万4756円を出金しこれを自らの遊興費に費消した。(6)被懲戒者は刑事弁護の依頼者であるEから被害弁償金として2021年5月31日から同年8月2日にかけて合計660万円の預託保証金300万円を同年7月26日に還付を受けて預かり保管していたところ、被害弁償金660万円についてEの掲示事件の被害者には弁償していないにもかかわらず、弁償したと虚偽の報告を行い、保釈保証金還付金300万円も出金したままいずれもEに返還しなかった。4処分が効力を生じた日 2022年8月8日 

(2)成年後見人弁護士 除名 競馬23000万円
被害総額は約2億3000万円 「ほとんどを馬券の購入に使った」警察による立件は7件平田元弁護士を追送検

業務上横領の罪ですでに起訴され裁判が行われている元弁護士の男を、熊本県警は3月8日追送検しました。 これで警察による立件は7件、被害総額は約2億3000万円となっています。 業務上横領の疑いで追送検されたのは、元弁護士の平田秀規(ひらた ひでのり)被告(50)です。 警察によりますと、平田被告は2021年7月から2022年2月にかけて、山口県の80代の男性から、母親の遺産分割業務のために預かっていた1100万円余りを、30数回にわけて自分の口座に送金するなどして着服した疑いが持たれています。 平田被告は警察の調べに対して「ほとんどを馬券の購入に使った」と容疑を認めているということです。 これで警察による立件は7件、被害総額はあわせて約2億3000万円となっています。熊本放送https://news.yahoo.co.jp/articles/43e04304aaef86cc3cd74c3bad7762bcbb9b9d97

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年2月号

処分を受けた弁護士氏名 平田秀規  登録番号 40105 平田法律事務所  懲戒の種別 除名

処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、亡Aの相続財産管財人であったところ、被懲戒者が業務上管理する預金口座を2020年9月8日に解約し5335万6539円を不正出金した。(2)被懲戒者は成年後見人Bの成年後見人であったところ、被懲戒者が管理するBの預金口座から2020年10月9日から2021年3月12日までの間10回にわたり合計2349万7750円を不正出金した。(3)被懲戒者は成年後見人Cの成年後見人であったところ、被懲戒者が管理するC名義の預金口座から2020年12月3日から2021年12月15日までの間8階にわたり合計637万3000円を不正出金した。(4)被懲戒者はBの成年後見人業務に関し2020年12月の定期報告時点で名義の預金口座から合計2346万2750円の出金があったにもかかわらず、同月18日付け後見事務報告書には1回10万円を超える臨時支出はなかった旨記載し、財産目録には最終記帳日を同月14日、残高を2000万円と記載した上、預金通帳について上記出金が記載されていないものを提出し、家庭裁判所に上記出金を隠すために虚偽の報告をした。(5)被懲戒者はAの相続財産管理業務に関し預金口座について2020年9月8日に解約しているにもかかわらず、2021年3月30日付け管理報告書添付の同日付財産目録には解約前の同額5335万6539円の預金が存在しているよう記載し、預金通帳についても解約前のものを提出し、家庭裁判所に上記(1)の出金を隠すために虚偽の報告をした。(6)被懲戒者はB及びCの各成年後見人業務に関し2021年12月までに家庭裁判所に対して書面による定期報告が求められていたにもかかわらず、これを怠った、4処分が効力を生じた日 2022年10月5日 2023年2月1日 日本弁護士連合会

(3)職務上用紙不正使用弁護士相次ぐ、半年で4件の処分は過去最多
処分が軽いため、弁護士はこれからも戸籍謄本や住民票を不正に取得するでしょう。半年で4件の処分は過去最多です。日弁連に対策はありません。また、全員ベテラン弁護士です。

配川壽好弁護士(福岡)懲戒処分の要旨 2023年1月号 業務停止1月  

谷口進弁護士(大阪)懲戒処分の要旨 2023年2月号   4回目 戒告

松本勝弁護士(栃木)懲戒処分の要旨 2023年2月号  7回目 業務停止4月

金井塚康弘弁護士(大阪)懲戒処分の要旨 2023年5月号 2回目戒告  

(4) 暴行弁護士2件
病院職員に暴行

石附哲弁護士(新潟)懲戒処分の要旨 2023年5月号 戒告

裁判所の調停室の壁を蹴り陥没

石塚恵太弁護士(静岡)懲戒処分の要旨 2023年6月号

(5) 離婚事件・不貞行為事件 処分が最多4件
過去離婚事件の処分は事件放置、報酬が不当に高額というものばかりでしたが、最近は事件処理の内容の処分が多くなりました。
離婚の相手方の車にGPS

蓑健太郎弁護士(富山)懲戒処分の要旨 2023年5月 戒告

不貞行為事件 不当に高額な慰謝料請求、この子どもは・・

山根大輔弁護士(神奈川)懲戒処分の要旨 2023年5月号 戒告

不貞相手を拘束し違約金支払いの誓約書に署名捺印

井上慶一弁護士(第二東京)懲戒処分の要旨 2023年5月号 戒告  

離婚の相手方を屈辱

横山巌弁護士(長崎)懲戒処分の要旨 2023年6月号 戒告  

(6)弁護士を信用したために、こんなことになろうとは
弁護士が窓口の第三者委員会や公益通報、ハラスメント相談窓口など信用してはいけません。
相談者が訴えられた。日本で一番の法律事務所がまさかです。全員二弁とは!

今村誠弁護士(第二東京)懲戒処分の要旨 2023年1月号 戒告

関戸麦弁護士(第二東京)懲戒処分の要旨 2023年1月号 戒告  

笠野さち子弁護士(第二東京)懲戒処分の要旨 戒告  

(7) 和歌山弁護士会 元会長の処分2件 こちらも前代未聞
和歌山弁護士会は過去7件の懲戒処分があります。7件中5件が和歌山弁護士会元会長です。全国の弁護士会でこんなに会長辞めたら処分される会はありません。
(和歌山弁護士会には、令和4年4月1日現在で、144名の弁護士が所属)処分者7名のうち1人死亡で現役は6名です。

① 小野原聡史弁護士  登録番号20039 きのくに法律事務所 戒告 処分日 2023年1月30日 

2014年(平成26年)和歌山弁護士会会長  自由法曹団/青年法律家協会/和歌山県地評顧問弁護団
 

木村義人弁護士 登録番号21951 中央法律事務所  戒告 処分日2023年1月5日 自由と正義掲載未定       
 2015年度 和歌山弁護士会会長 1990年登録  40期 

由良登信弁護士 登録番号19592 ゆら・山崎法律事務所 戒告 処分日2015年11月13日
2011年弁護士会長 元日弁連常務理事  自由法曹団 消費者ネットワークわかやま代表 反貧困ネットワークわかやま代表
 
市野勝司弁護士登録番号15186 第一法律事務所 戒告 2004年6月 強引な事件処理
1995年 和歌山弁護士会会長 自由法曹団 最近、近弁連理事長に就任 元関西合同法律事務所
 
⑤楠見宗弘弁護士 登録番号15178 楠見宗弘法律事務所 業務停止5月 2011年5月 依頼者の預り金横領除名 2011年7月 横領 懲役3年6月実刑判決 元和歌山弁護士会会長

木村義人弁護士 (和歌山)懲戒処分の要旨 2023年5月号 戒告 

小野原聡史弁護士(和歌山)懲戒処分の要旨 2023年6月号 戒告