成年後見人になった弁護士の懲戒処分
この書庫は弁護士が「成年後見人」となって怠慢な行為、また成年後見人の地位を悪用して着服横領し懲戒処分された処分例です
横領事件に発展する事案が多く、逮捕され有罪になって弁護士資格がはく奪され懲戒処分を受けないケースが多くあります
「成年後見人制度」法務省
しく処分になった場合は追加をしていきます。後見人制度を悪用し弁護士が横領し逮捕されたり有罪判決を言い渡された報道については「成年後見人」の書庫をご覧ください。(逮捕起訴有罪判決になった場合は懲戒処分が出ない時があります。)
懲 戒 処 分 の 公 告 2024年4月号

1 処分を受けた弁護士氏名 森田雅博 登録番号 51847 事務所 東京都中央区日本橋2-16-3 日本橋ビル302

東京駅前総合法律事務所 2 懲戒の種別 戒告 

3 処分の理由の要旨 

被懲戒者は、2019年9月6日、懲戒請求者から成年後見開始申立事件を受任し、着手金として37万8000円を受領したが、2021年2月以降、上記事件の処理を放置したままの状況となり、同年10月頃、懲戒請求者から上記事件の進捗状況の報告を求められたが、これに回答することもなく、同年11月18日には、懲戒請求者から委任契約の解除通知を受け、これまでの職務遂行の経緯等の説明を求められたが、これに対応することなく、無視した。4処分が効力を生じた日 2023年11月18日 

懲 戒 処 分 の 公 告 2021年5月号

1 処分を受けた弁護士氏名 山本賢一 登録番号 46430 長野2 懲戒の種別 退会命令 

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は、Aから同人が被害者である交通事故による損害賠償請求の示談交渉の依頼を受け2018年4月24日、自賠責保険会社から自己の預り金口座に3000万円の送金を受けて預かっていたところ、その預り金について、2018年4月26日に1414万0446円を2019年1月21日に857万3878円を被懲戒者の業務用個人口座に振替入金し2020年1月21日に728万5676円を被懲戒者が社員となっている弁護士法人の業務用口座に振替入金して合計3000万円を全額横領した。

(2)被懲戒者は(1)の交通事故に関し2019年9月27日、加害者の代理人との間で示談を成立させ、自賠責保険からの金3000万円を控除した最終的な損害賠償金1800万9344円を受領することに合意し、その旨の示談書が作成されたところ同年11月11日頃、示談書の損害明細に記載されている自賠責保険からの入金3000万円の記載を削除し、かつ、示談に基づき支払われる損害賠償金額と整合するように損害慰謝料、逸失利益等を改ざんした示談書を作成して偽造し、これを同日、相談支援専門員としてAを担当していた社会福祉協議会の職員にファックス送信した。

(3)被懲戒者は所属弁護士会から2020年5月12日付け照会書及び同月15日付け再照会書により、被懲戒者の預り金処理につき照会等を求められたところ、同月19日付け回答書にて自賠責保険会社から支払われた3000万円は、同日にAの成年後見人口座に送金するまでの間、被懲戒者の預り金口座で預かり保管していた旨虚偽の回答をし、その裏付けとして上記預り金口座の預金通帳にその旨の印字をして偽造し、これを提示した。4処分が効力を生じた日 2020年11月17日 

報道がありました

成年後見人の立場を悪用…3、000万円横領の弁護士を退会命令の懲戒処分 長野

依頼人の交通事故による賠償金3000万円を横領したとして、松本市の弁護士が長野県弁護士会から退会命令の懲戒処分を受けました。 県弁護士会から退会命令の懲戒処分を受けたのは、松本市で事務所を構えて活動していた山本賢一弁護士34歳です。 県弁護士会によりますと、山本弁護士は2016年に県内の男性から交通事故に基づく損害賠償請求の委任を受け、保険会社から3000万円の振り込みを受けました。 しかし、被害者の男性が事故で重度の精神障害を負ったため成年後見人となり、振り込まれた賠償金を管理していましたが、おととしから今年1月にかけて着手金や報酬などの名目であわせて3回にわたり、自分の業務用口座に3000万円全額を振り込み横領するなどしたものです。 関係者からの告発を受けた県弁護士会が懲戒請求を行い、既に長野県内では一切の弁護士活動ができないということです。 被害者には横領した3000万円が戻されたということで、県弁護士会では、事件としての告発などは考えていないとしています。引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/d881bb008e520f411363aa1e64ebb1a6648c39

懲 戒 処 分 の 公 告 2024年1月号

1 処分を受けた弁護士氏名 馬場 裕 登録番号 50888 奈良 馬場法律事務所 

2 懲戒の種別 戒告

3 処分の理由の要旨 被懲戒者は2021年7月14日、懲戒請求者から、同人の実母についての後見等開始の審判申立手続を受任したところ、申立に必要な資料を収集し、遅くとも2022年3月頃までには申立ができる状況となったものの、その後、合理的な理由がないにもかかわらず、申立てを遅滞した。

また被懲戒者は2022年5月頃、懲戒請求者からの進捗状況の問合わせに対し、実際には申立てを行っていないにもかかわらず、既に申立を行ったかのように説明し、その後の事件の進捗状況の問合せに対しても、申立てをを行ったことを前提とするような進捗状況の説明を行った。4処分が効力を生じた日 2023年9月21日 2024年1月1日 日本弁護士連合会

懲 戒 処 分 の 公 告 2023年1月号

1 処分を受けた弁護士氏名 古賀大樹 登録番号 31495古賀法律事務所 大阪 2 懲戒の種別 除名 

3 処分の理由の要旨

(1)被懲戒者は2013年12月27日、家庭裁判所から被後見人Aの後見人に選任されたところ、2018年9月16日から2020年10月25日までにAの銀行口座から合計1320万0880円を出金しこれを自らの遊興費に費消した。

(2)被懲戒者はAが被害者である交通事故に関して加害者が契約していた損害保険会社をして、2019年10月17日損害賠償示談金2426万円を被懲戒者名義の銀行口座に送金させた上、これらを自らの遊興費に送金させた上、これらを自らの遊興費に費消した。

(3)被懲戒者は2017年9月29日、家庭裁判所から未成年者Bの未成年後見人に選任されたところ、2019年3月25日から2020年3月21日までにBの銀行口座から合計830万円を出金し、これを自らの遊興費等に費消した。また被懲戒者は当該行為の発覚を免れるため、未成年者後見事務報告において改ざんした通帳の写し及びそれに基づく財産目録を裁判所に提出した。

(4)被懲戒者は2015年8月11日家庭裁判所から被後見人Cの後見人に選任されたところ、2019年4月2日から2020年10月26日までにCの銀行口座から合計1302万9400円を出金しこれを自らの遊興費に費消した

(5)被懲戒者は2019年7月8日家庭裁判所から被後見人Dの後見人に選任されたところどうね8月6日から2020年10月15日までにの銀行口座から合計1033万4756円を出金しこれを自らの遊興費に費消した。

(6)被懲戒者は刑事弁護の依頼者であるEから被害弁償金として2021年5月31日から同年8月2日にかけて合計660万円の預託保証金300万円を同年7月26日に還付を受けて預かり保管していたところ、被害弁償金660万円についてEの掲示事件の被害者には弁償していないにもかかわらず、弁償したと虚偽の報告を行い、保釈保証金還付金300万円も出金したままいずれもEに返還しなかった。

4処分が効力を生じた日 2022年8月8日 2023年1月1日 日本弁護士連合会

弁護士氏名 登録    処分
中村尚達 13881 長崎 戒告 2011年  怠慢な業務処理
徳田恒光 9218 香川 業務停止2年 2012年 制度悪用し横領
菊田幸一 31228 二弁 業務停止2月 2013年 怠慢な業務処理
幣原廣  17918 二弁 戒告 2013年 事件放置
中川真 26034  静岡 業務停止1年10月 2013年 横領
玉城辰夫 13656 大阪 業務停止1年 2014年 横領
小野寺康男 19969 仙台 業務停止3月 2014年 怠慢な金銭処理
岡田弘隆 14232 沖縄 業務停止1月 2014年 怠慢な事件処理
阿野順一 37238 横浜 戒告  2015年 意思確認が不適切 
 
橋本公裕 20731 福島 戒告 2012年 財産管理が不適切
 
杉本徳生 29644 愛知 戒告 2016年 怠慢な事件処理
 
野澤渉 32203一弁 戒告 2016年 関係者に対し名誉感情を害する行為を行った

真船裕之 45686 神奈川 戒告 2018年3月 仕事する気なし
https://jlfmt.com/2018/03/20/31701/
 
菊田幸一 31228 第二東京 戒告 2018年11月 不適切な事件処理
新村守  31506  大阪  戒告  2019年1月 長期間預金管理をせず
古川眞紀  23996  第一東京 業務停止1月 2019年2月 放置、連絡、説明せ
猪俣貞夫  14172 神奈川 退会命令  2019年11月 預託金横領
https://jlfmt.com/2019/11/26/40560/
鈴木謙 25405 第一東京 業務停止1年10月 2021年8月 預り金横領
鈴木謙25405 第一東京 業務停止2月 2022年5月 預り金横領
https://jlfmt.com/?p=58496&preview=true
古賀大樹 31495 大阪 除名 2023年1月号  約8000万円横領逮捕 キャバクラ
https://jlfmt.com/2023/02/08/63990/
 
平田秀規 40105 熊本 除名  2022年10月   預り金2億円超競馬に使用 逮捕
https://jlfmt.com/2023/02/21/64285/